1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:14:25.70 ID:vW/n7PZN0
結構いっぱいあるwww
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:15:38.08 ID:vW/n7PZN0
「かおり」
眼鏡を外した方が
空がくもりなく見えて
盲目の人には、
やっぱりかなわない僕
ファウストをかいで、
薔薇を聞きたいよ
でも五体満足の僕、
かなわない夢
昨日の僕より少し
確かに老いたんだ
こするとあかがでるから
それに少し痛い
明日死ぬかなぁ
来年死ぬかなぁ
二十年後かなぁ
眼鏡の度、上げようか
明日にでも
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:22:23.95 ID:xMoM26r20
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:16:08.54 ID:vW/n7PZN0
水がなる
水がながれ、おちて、なる
河となる
水がながれ、ながれ、なる
意味となる
人がきいて、よんで、なる
人となる
人がくんで、のんで、なる
雲となる
人がかわいて、のぼって、なる
夢をみる
水はのぼって、ねむって、みる
水がなる
水がながれ、おちて、なる
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:16:39.13 ID:vW/n7PZN0
夢をみて
眠る
緑の草が或る
月の灯りにぽつり
ぽつり
その草は 忘れていた
それは賢明だ
しかし、
いつかさめる、夢をみて
そこに或る草
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:19:06.62 ID:isOyZzRh0
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:17:09.28 ID:vW/n7PZN0
「アーティスト」
アーティストとして
表現者として
芸術家として
あえて下手に
人を
蹴り続ける
蹴りつける
骨が、折れても
あざが、できても
ときには乱暴に
言葉を吐く
吐き散らかす
はきちらす
舌を、かんでも
声が、枯れても
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:17:51.96 ID:vW/n7PZN0
全部同じにみえる
どうやって区別してきたんだろ
全て押し戻される
どうやって消化してきたんだろ
全く歩けなくなる
どうやって歩いてきたんだろ
上手く話せなくなる
文法はわからないんだよ
わからなくなる
ぜんぶ
しんぞうの、
もう、
うごかせない
あ、あぁう
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:18:26.18 ID:vW/n7PZN0
口を仮想のロウでしっかりと一文字固め
目をくっと閉じ込め腕を組み
だれかが手をふり、また走って逃げるように駆けてく光景を、
仮想のハガキ大の鏡の上にふっと浮かばせるのだ
坂道を下り、
走り、
走り、
(口はしっかり閉ざしていた)
あの夏、確かに君はあの、その坂の下におり
手を振っていた・・・
そこから僕の思い出は飛び
無闇に寝返りをうちながら、
水中音響のテレビに背を向けた
絨毯に沈む体の感触と、まぶたの裏の赤黒いばかり
今日、やけにはっきり思い出す
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:19:00.77 ID:vW/n7PZN0
火の鳥が飛ぶ時、
どうしても人は、不安に駆られて仕方ない
僕はその時山の中で、
青い空を緑に変える相談をしてるんだけど
逃げ惑う時人は、
自分を失って走る
自分に一杯一杯になって、
自分を失うさまってのは、
空を緑に変えたい、僕の目さえ、
片手間にもってってしまう
太陽はいつもより深く地球に迫り
人々の影をより濃く落としている
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:19:33.77 ID:vW/n7PZN0
「ラット」
また、小さな俺が手を小刻みに震わせて
慣れないことで、欲を満たそうとしてる
時に死を恐れて、宇宙に自分を飛ばしては
また、四肢のあるのをいちいち確認して息をつき、
また、馬鹿な俺が世界観の安定を図り
梅雨に顔出した太陽を400文字で表しきろうとする
昨日は葉風を人間(僕自身)の性欲と照らし合わせて
そしてすきま風に蜃気楼を分けてもらい
その中の一人の自分に、
「やっぱりお前は死ぬんだな」と
そうして目をあけて急く
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:20:06.27 ID:vW/n7PZN0
「因果」
脳の前に、果がある 因がある
もっと言えば、死がある 傷もある
やがて皮剥ぎ皮脱ぎしては、
人間として君になる僕になる
70万のコート羽織って出かけたがる君になる
声の前に 動がある 静もある
ひょっとしたら涙もある夢もある
幾度も皮脱ぎここに至って
人間として君である僕である
そして僕らの前には・・・
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:20:36.59 ID:vW/n7PZN0
一年に三万人首を吊るなりして、
積極的に命を落としたがった。(そして成功した)
その間に僕は何をしていた?
こうして詩を、書いていたんだろうな。
時計は午前一時、四十四分まで教えてくれる
一年に百万人ほどが生まれてきて、
その間に君はやりたいことができないと悩んでいる。
気づけば二時五十一分を指しているところだ。
もし、優しい歌だけ流れるなら、
ラジオなんていらないし、
嬉しいニュースだけ流すなら、
テレビだって見ない。
そんな世界なら、僕はいらない。
虚しくても、儚くても。
たとえ銃口が僕にむいても。
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:21:07.31 ID:vW/n7PZN0
僕は、美術の授業の粘土細工から、友達関係他、できる限り全てにおいて、
一度貼っつけたものには、もう触らないことで正当性を示す
ずさんで安直でも(実際のところどうなのか僕自身には判断できないし)
一人、机の上、臥せってたりもするけれど
あわよくばそれを(僕自身も含め)
日本で一番綺麗な海から、
そおっと流すことができたらなぁ・・・
なんて
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:21:37.57 ID:vW/n7PZN0
老人が座ったその椅子は
薄汚いせいか、木製なのに温かみを感じない
老人が少し動いただけでぎしぎしと音を立てて、
でも老人はいやに満足そうに微笑みを浮かべている
僕はその光景にただただたじろぎ冷や汗を流すのだけれども、
今はそんなことしてる時間もなく
軽自動車で先をいそぐ
「日常」
人の波のゆれるに
のっかってるだけ
どことなくはじまって
残り香がただよっている
最初から最後までじっと見てる人は
ただ知るだけなんだろう
少なくともその人を、
責めることもないと思うが
どうだろう?
とうといとも思わんが
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:22:48.41 ID:vW/n7PZN0
「模範囚」
生に満ち足りてしまったら
今は埋めておけ
死に飢え死んでしまうのなら
仕方ないから果実をもげ
<<毒りんご>>
ひとつ
ふたつ
存在をかき消してしまう
生命自身に任せて
模範囚は、「刻むぞ」なんて
「にやり」
少し少しと手を伸ばし
そして無残な悠久の風
風
風
風
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:23:02.48 ID:5QEQLfrjI
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:23:58.14 ID:vW/n7PZN0
もともとtxtで保存されてたからどんどん投下していくお
「人」
春 小さきを覚える
夏 未だ青きを抜いて
秋 偉人を道の上に浮かべ
冬 夢を余韻として噛み締める
安定
変革
大きさ
切なさ
空虚で退屈
理性と本能
安い紅茶でそんなをひとくくり
土曜日、夕方、丁度五時半
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:24:48.19 ID:vW/n7PZN0
ことばで考える人なので
騒音はひどくやっかいなのだ
電車で考える人なので
いかにもすみづらい世界だ
君からあの子から
ラジオやテレビ
新聞紙雑誌
ことばがこころをごたごたで満たそうと暴れる
ものを考えて、人間なので
いかにもすみづらい世界だ
電車で考えているいまもまた、
そして、どこへいくんだろ
無意識でながされてながされている
このままじゃなにものでもないけど
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:25:18.90 ID:vW/n7PZN0
あの人は猫をなでる
あの人は地球をみる
あの人は空をすべる
あの人は宇宙をみる
ある人は女をみる
ある人は男をみる
ある人は位をみる
ある人は財をみる
そして社会があり差があり夢があり未来があり
みんなが歩いていくからときどき肩をぶつける
あの人は生きる
あの人は生きる
あの人は死ぬ
あの人は生きる
そして世界があり道があり愛があり歴史があり
みんなどこかで出会いときどきさようならする
ある人は笑う
ある人は泣く
ある人は怒り
ある人はまた、笑う
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:25:50.10 ID:vW/n7PZN0
動物としてヒトのぼくに
知ることは罪で、苦悩が罰だ
歯車としてヒトのぼくに
知ることは罰で、苦悩が罪だ
自由になりたいという
時に、空を飛びたいという
空を飛ぶのはヒトじゃなく鳥で
鳥はなんと、あっけらかんに飛んでいく
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:26:23.51 ID:vW/n7PZN0
幸せを追っていると、天使(悪魔)がとりつくんだろう
俺は天使(悪魔)にとりつかれている男をみかけては、
あれよりゃましか、なんてことをつぶやいている
「幸せ先にありき」が俺の持論だから
たまに後ろに置いて、噛んでんだよ
くちゃ、くちゃ、くちゃ、にやり
「recipe」
昨日の自分を消したく思う
今日の自分も明日の自分も
やさしさもいらない
かなしみもいらない
ここにあるものいまもってるもの
ここにないものもってないもの
いろんないろいろを
むすんでみたら
ほどけてしまう
むすんでみても
ぼくは味を確かめる
ぼくはレシピぬすみみる
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:26:55.68 ID:vW/n7PZN0
0110 0011 1000 0111 0110 1100 0011 1011
1011 1101 0001 0010 1001 0000 0110 0011
1010 1010 0001 0101 1010 0010 1010 0100
1010 0010 0010 0101 0101 0101 0100 1011
1010 1010 0101 0000 0001 0101 0101 0101
0110 0100 0110 0000 1010 1010 0101 0011
僕は本当に、知れているのだろうか
(どうか、こんな辛いことは強いずに)
僕は本当に、疲れたのだろうか
(せめて、せめてどうにか)
あるいは僕の存在こそが
(雪のあの、白さだけ、)
僕は一体なんなのでしょうか
(0110 1010 1101 0100)
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:27:23.87 ID:rkVgOEg2O
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:27:29.41 ID:vW/n7PZN0
「合掌」
足がつかないところで
すってはいてすってはいて
見てる人はしんみりと
同情しているよ
あいとかせいぎにおぼれて
ひとはむらがったりだけど
痛々しいそれはどうも
人はいく 人はいく
ぼくはこっそり合掌
前の車に注意を払い
前いく人に注意を払い
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:28:02.68 ID:vW/n7PZN0
「人を愛していた」
人をあいしていた
人の目を愛していた
人の耳も愛していた
それが結果として僕を作った
人をあいしていた
人の目を愛していた
人の耳も愛していた
もう、食べちゃいたい
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:28:33.03 ID:vW/n7PZN0
ぱーがぐーだ
考えても答えが出ないなら
ちょっききてでかけんだ
部屋にはもう、なんにもなんねえよ
誰かしら飛び込んだ列車の上
がたんごとん
鳴る音はいつも
がたんごとん
やっぱり、ぱーがぐーだ
見知らぬ人は見知らぬ人だ
ゲーセンで金すんだ
その金稼ぐ仕事なんだ
なんとなく年金で老後はいーや
ぱーはぐーだ
もう考えたくないんだい
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:29:03.17 ID:vW/n7PZN0
こおろぎにかわってしまった
宗教家とその取り巻きは
年収580万のサラリーマンの家庭の夜を
結果的に賑わせた
蛙になった王子のように
キスで姿は取り戻さずに
たぬきのように自ら望んで
姿を変えてるわけじゃなく
もっともっとシンプルにこおろぎにかわってしまった
宗教家とその取り巻きは
(そのおかげでより高度な思考に至ってすらいたのだが)
こおろぎで死んでった
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:29:35.21 ID:vW/n7PZN0
「からから草」
なる草
ならない草
からからなる草が好きなんだ
からから
からから
香る草
匂う草
甘い香りの草
苦い匂いの草
全部一つにまとめちゃうんだ
ふわいが
ふわいが
きらきらする
くらくらする
にらにらして
ひらひらする
いわいわする
しるしるする
ぜんぶ一つにまとめちゃうんだ
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:30:11.74 ID:vW/n7PZN0
その少し灰色がかった黒い屋根がよく見える
それなりに雪やら雨やら砂埃を防いできたんだろう
家本体がやけに古ぼけていて、屋根だけこっけいに映えている
さて、幽霊を探しに来たのだがおらぬ。ここにはもうおらぬ
噂話をまるのみにした訳じゃないんだが、
いざ聞くと、近いこともあってきてみたくなったのだ
が、おらぬ
人間の過剰な妄想力が、この家の大きな憂いの色に惑わされてしまったのだろうか
所々、ガラスの割れたのが落ちていて、踏んでみたら良い音がしそうだった
しかし、雨が降り出した
突然のことだった。
もう帰ろうかと思ったが、
やはりもう少しここに残ろうか
ああ・・・まだおらぬ
暇だから待っているのだが、おらぬ
やはり人間の過剰な想像力が、この家の思い出を勝手に生み出しては入り込んで、
大きなおらぬやらを言いだしたのか
ああ、俺は何を期待しているのだろう
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:30:51.57 ID:vW/n7PZN0
今日を今日として生きようと
明日以降の表面は軽くはっつけておく
昨日を昨日として処理してしまうことに
僕は極力関わらないようにして
明日に明日として咲く花そのものは
今日はただ不安定にゆれている
今日は不安定に揺れていて、
花としてそこにあった
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:31:21.80 ID:vW/n7PZN0
形だけ昇った理想郷に一言添え
名前を書いて立ち去る
九百万の名前の群れに
いくつ友達の、友達の名前があったろう
少なからずその中の一つとして
神に選ばれる「可能性」があったことは
あの学者も否定はしないだろうけど
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:31:52.13 ID:vW/n7PZN0
さくら
ぼくらのまえに
うまれたさくら
うつくしく
なにをちらしてる
さくら
かかえるものが
おおきくて
どうじになにを
かかえるさくら
よりによって
はるにさいて
よりによって
はるにちる
さくら
さくら
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:32:23.17 ID:vW/n7PZN0
「少年」
「死ぬこと自身が、死からのがれられてないぞ」
つぶやいて、
そして想像で天井に触れようとして、
結局夢の中で親友に殺されたから
僕は自由を勘違いしたまま生きなければ
筋肉痛で腕が痛い
僕は潜む獣の僕で、父親に立ち向かうことにする
僕は大昔手に入れた日本の腕と、
この火打石をつかって、母親に立ち向かうことにする
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:32:53.35 ID:vW/n7PZN0
爆発しそうな赤リンゴ
ばあさんがくれたの
かじってしまった
君は倒れ起き上がって
なんにもいわずリンゴをかじる
君はずっと爆弾だ
あまりに映える赤リンゴ
原稿用紙を
丸めてつくった
君は倒れ起き上がって
なんにもいわずリンゴをかじる
あぁ、君は爆弾だ
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:33:40.52 ID:vW/n7PZN0
「テレビ」
あずかっていたブラウン管のテレビは、
もうすでに必要のないものになってしまったね
この調子で順調に僕らも
廃棄処分にされるんだろね
時の鐘はなる
去年はテレビで放送されて
今年はネットで配信されて
「箱」
知られざる箱、あけるな
ためらいもなく、あけるな
わるぎもなく、あけるな
僕は酔ったり
僕は蹴られたり
僕は悟られたり
時に同時におこり
閉じておいていいかなぁ
僕の箱なんだよなんて
ガムテープで粗雑に閉じてしまう
少しためらい、すこしはじらい
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:33:57.31 ID:LTvJvfKh0
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:34:10.79 ID:vW/n7PZN0
「渋谷のスクランブル交差点」
云十GBも魅力的だが、
詩の入る余地はないな
インターネットも確信的だが
誰一人、本能としての男を入れあぐねているようだ
人はあてられやすいようだ
猫も犬も、鎖につながれても、
まだまだ飛び回っているのに
それに比べなんと僕は、
グランドピアノのおもさが奏でた
単音にされ揺られ涙を流していた
あぁ、渋谷のスクランブル交差点
僕はどこにいこう
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:34:41.24 ID:vW/n7PZN0
あのねこににてた つれさられてた
いやだってすねた 困るのはぼくじゃないが
ひまわりがさいて たねをつくって
それでもしだいに かれてくように
僕もなんだかんだでこまった
ひまわりの種はハムスターにやった
たんぼのおたまじゃくしは大きくて
大人になった僕には気持ち悪くて
特に足の生えてきたのがもうあれで
捨ててしまいました
依然、太陽は照って
ひまわりは愚直に枯れる道を行くし
ハムスターはそのタネをかじっている
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:37:07.25 ID:vW/n7PZN0
「non title」
祈るように、両手でつり革にぎってる
俺は、周りの人には理解されないでいる
とくに具体的に祈ってるわけじゃないけれど
耳元で鳴らすお気に入りの音楽で
なんとなく一人きりになって
自分の顔は窓に映ってそれなりに爽やかに疲れている
さて、今日はどうやって寝ようか
みる番組も、このごろはないし
読みたい本も、しばらくはない
五行ほど報告にも似た文章を書いて終わりだけど
ねぇ、やはり俺は祈るよ
具体的な祈りをしようってわけでもないけど
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:38:01.60 ID:vW/n7PZN0
弓はぎぃとなり 獣として獣を待つ
汗に溶けて僕が流れ出て行く
獣として息を詰まらせて
直接手を下し、自然に感謝をする
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:38:51.52 ID:vW/n7PZN0
何学においても、言い方は違えど
つまり僕は人としてのみ
存在し得るということ
僕は想像の世界でのみ、そのしがらみを
断ち切ることが
できるということ
雨によっても、濡らされず
銃によっても、殺されず
現実は拳を突き立て
足を馬にして走り回り
もしくは火を吹けたりもする
現実は重力で重たくしばられ
あぁ、僕は人として存在しているということ
もう少しよく、人として走り回ってみよう
雨によって、濡らされて
銃によっては、殺されて
時に船に揺られ、チョコレートを囓り
時に恋をしたりして、銃に依らずにも去っていく
何学においても、言い方は違えど
やはり僕は人としてのみ
存在し得るということ
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:40:21.70 ID:vW/n7PZN0
知るためには出血が不可欠だった
僕らはそれ程までに不自由だったから
苦し紛れの人生賛歌は、照らし合わせたように
よく濁ったセピア色だった
本のページをいくら繰っても
来たボールは全部打ち返すけど
結局不自由を認識してしまった僕と
自由を確認してしまった君では
もう手遅れなんだよ
辞書の「自由」さえ僕らの中では、
具体的な分、一番柔軟にはしゃげていたと思う
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:41:46.82 ID:vW/n7PZN0
「しんしん」
雪もふらないのに
しんしんと
何が降っているのだ
いや、
優しさが降っているのだろう
「細い道で独り」
言葉も掴み損ない
細い道の上
僕はどちらにも、もうたおれられない
こんな時に
なぜこんな時に、僕は独り
「芸もなく独り」
芸もなくただ震えてみる
寒さを防ごうとしているのだろうか
あまりにも芸がないが、これが僕だ
つまり僕は僕としてただ震えてみている
そうか、これが独りか
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:42:28.66 ID:vW/n7PZN0
突然僕が不安で、列車に飛び乗った
それほど多くない小銭やらをポケットに
それでど強くない自分もためらってポケットに
突然僕は知らないところで放り出されていて
歩き疲れていた
雨に降られていた
涙も流しそこねた
体はこわばっていた
もう何もいらないと思った
これ以上の恐怖はないと思った
無自覚の列車は走り続け
僕は自由を恐れた
そして自由だった
それが確かに自由だった
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:43:04.40 ID:vW/n7PZN0
簡単にこぼれた
一応掴んでいたのに
簡単に崩れた
俺は生きてんだろうか
いともかんたんに
俺は突き放され
切り刻まれ
うめられてしまう
うめられてしまうんだ
うめられてしまうんだ
うめられてしまう
うめられてしまう
「窓の外」
うつろでも見えた
本当の今日
同時に明日も透けて見えたけど
そちらは少し恥ずかしい
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:43:34.47 ID:vW/n7PZN0
「カテゴライズ」
一度きり
いーこと
もしもこれがそのたぐいなら
甘い蜜
ゆるい頭
の、うみだすそれなら
写真と絵の区別をしっかりつけて
自分を重ねて見るのはやめてよ
どうせというなら、たしかにみんな、いずれ・・・・・
「眠い」
ねむれば死んでもそんなにわからないらしい
ねむりは女性専用ではないみたい
ねむればよく動けるようになるらしい
ねむりは僕の動かせるもんではないみたい
ねむれば痛みも苦しみもないらしい
ねむれば愛しみも慈しみもないみたい
ねむれば死んでもそんなにかわんないみたいだ
眠い
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:44:30.90 ID:vW/n7PZN0
あの服が欲しいと思って僕は、
店員をよんでみた
店員の顔はなぜか少しうかなくて
でも誠実そうで僕としては良いのだが
あの服を試着して、これは少し小さく感じる
店員は一つ大きいサイズを持ってきてくれて、
僕はそれを試着してみよう
僕は客として服を気に入ったので
客としてお金を払いその服を買った
そうして客として店を飛び出した。
そして僕として、
少し、うかない顔で帰るんだ
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:45:01.28 ID:vW/n7PZN0
「ホチキス」
ホチキスの芯は針金製だし、
本体も手に持つとずしっと重厚で
やはりこいつでプレスされれば、
頑として話さないだろうな
僕が少しだけど留めておきたい願い事は、
こいつみたいにプレスされればいいんだが
身を割かれない限りとりはずせないような。
でも、穴あいちゃうもんな
痛いのは苦手なんだ
「人間」
思想は歩きもしないが
人間は歩く
噂は立ちやしないが
人間は立つ
物は使えやしないが
人間は使う
そんなもんか
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:46:47.64 ID:vW/n7PZN0
「決め付け」
良くもないが悪くもないんだよ
(優柔不断な訳じゃない、そんなものはいくらだってある)
有害無害を厳密に区別して
生きられるわけもないだろう
決め付けの善に(決め付けの悪)
決め付けの良に(決め付けの悪)
決め付けの命に(決め付けの悪)
もっと素直になれたら
「インク瓶」
インク瓶の蓋に静かに座った
君の欲しいものはなんだい?
ケント紙以外なあんだってあげる
何、地球?
よし、じゃあ地球をあげよう
だって世界はこんなに広いんだもの
61: 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/07/12(木) 19:47:25.66 ID:vW/n7PZN0
「グラス」
グラス 簡単にあふれる
ガラス 透き通り光をガラス型の美しさに変えてみせる
グラス 僕はただ手を汚さないために使う
ガラス 水道水の冷たさは、ガラスを通して知れる
グラス 指紋に張り付いて僕は余計にしっかりと握る
ガラス 粉々になれば、僕の心臓を目指すだろう?
グラス 僕は水を飲み込んで水を胃袋の形に留める
ガラス 少し濡れているガラス、水は腸に吸い込まれていく
グラス 何も損なわない
ガラス 何も失わない
グラス 砕けるな
ガラス 割られるな
不自然な圧力(ちから)を前にして
グラス なんと脆弱な ガラス
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:47:55.90 ID:vW/n7PZN0
「キッチン」
生と欲のしめった石造りの部屋は
ぐっと分散してずっと豊かになった
愛と呼ばれていたものは
今ではもう存在できなくなって
愛とよばれているのは
飾りたがりの自意識を超えずに
包丁は唯一研がれているも
存在はうやむやに柔らかく穏やかで
「呪い」
許すか許さずか
自由か不自由か
呪いは相互を同時に縛り沈め
東京の海は今日も黒く澱んでいるか
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:48:36.68 ID:vW/n7PZN0
重い重い歌う僕は違和感を覚えてあぁ、
今日もこうして
堅い堅い黙る僕は嫌悪感を覚えてあぁ、
本当になんでもないんだ
寒いし暑い何かいるしいない
なあんでもなあいんだ
ほんとにほんとに
「ノート」
無限を含んでしまえる程
このノートは陳腐に陥りがちで
花束はずっと革新的だ
僕はバラの匂いを嗅ぎ分ける
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:49:42.54 ID:vW/n7PZN0
金が含まれるということは
より単純であることに過ぎないのかもしれない
単純であることが本質的であるとは限らないが
本質に近づくためには必要不可欠な資質だ
僕はこの万年筆を愛用し
もっと深くを手探って
いつの日かたどり着けるだろうか
もう夜中だ
「試み」
試みは飢えて僕を食ってしまう
その光景はそのまま隔離して置いてある
いつか答えを言えればいい
僕はそれまでこの椅子に座っておく
薄汚い木製のこの椅子は、
それでも幾分かぬくもりを取り戻し
答えなんてはったりに過ぎないと
言いたいんじゃないか
ああ、さすがに人間的すぎる
不穏な空気は湿気に耐えられず
僕は嫌な汗をベットの上に持ち越して
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:50:23.97 ID:vW/n7PZN0
「行方しらずの苦悩」
行方しらず、もう噛みつけない苦悩
僕は闇にまみれて座っているが
これ以上なく穏やかだということは
これ以上なく平和だということは
もう手遅れだということなんだよ
あぁ、だれか噛ませろ
俺に噛ませろ
俺を噛む勇気のあるものは名乗り出ろ
行方知らず、もう噛み付けない苦悩
僕らもう近すぎて暑すぎる
それぞれがきままに着込んでいる
「夜の月」
狼は絶滅したぞ
それでいて吠える声は絶えない
もう途絶えない
手をもっと遠くまで伸ばしたい
ああ、僕は月を愛撫したい
人差し指をだし
あのいやに大きな月を
僕を誘惑して一方的にあぁ、離さない
あのいやらしいお月さまを・・・
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:52:06.19 ID:Y/v0XVh/O
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:52:08.83 ID:vW/n7PZN0
手に取りたいが もう一つで届かない
時間をわずらわしさに うんざりして
しんどいまぶたをおろす
植え木に潜在的な闇をこびりつけ
もう動かせなくしたあの日から
遠くの方ばかり見つめて
静かだから良いと言っては
あぁ、時計の音さえわずらわしい
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:53:46.73 ID:vW/n7PZN0
心
秋の夕暮れと夏の夕暮れを往復させて
心
ひとつの細胞細胞が生まれ壊れていくさまをきちんと見つめて
心
忘れたいことはそれとして忘れたくないものはそれとして
心
数字に囚われないで時間を把握して
心
死ぬ時を想って
心
真ん中に置かれて
心
写真で見ただけの魚をいつか見つけられるかなあ
心
なさけなくて
心
涙を流すんだよ
こころ ココロ 心
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:53:58.13 ID:fuPjbf/C0
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:55:27.09 ID:vW/n7PZN0
「深海」
悲しいかな
死んでからのほうがずいぶん長いや
寂しいな
ぼくはこの葬式で何も思えない
いつの日か
僕は僕で写真だけにされて
あぁ、良い意味でも悪い意味でもなく
(本当に勘違いしないで欲しいんだけど)
なんだか寒気がするんだ
「ひとりのひと」
あるいてあるいて つかれてねむって
ぐるりぐるりとひとまわり
いろんなひとのありがとうもらって
ありがとういってひとねむり
たのしくわらってやさしくわらって
らららるるるとくちずさみ
あるいてあるいて あるいてあるいて
すこしつかれて おやすみなさい
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:54:04.79 ID:4L4IKdmI0
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:55:28.47 ID:m1W/3CpA0
かつて何処かで そしてこれほど幸福だったことがあるだろうか
あなたは素晴らしい 掛け値なしに素晴らしい
しかしそれは誰も知らず また誰も気付かない
幼い私は まだあなたを知らなかった
いったい私は誰なのだろう
いったいどうして 私はあなたの許に来たのだろう
もし私が騎士にあるまじき者ならば、このまま死んでしまいたい
何よりも幸福なこの瞬間――私は死しても 決して忘れはしないだろうから
ゆえに恋人よ 枯れ落ちろ
死骸を晒せ
何かが訪れ 何かが起こった 私はあなたに問いを投げたい
本当にこれでよいのか 私は何か過ちを犯していないか
恋人よ 私はあなただけを見 あなただけを感じよう
私の愛で朽ちるあなたを 私だけが知っているから
ゆえに恋人よ 枯れ落ちろ
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:57:20.04 ID:vW/n7PZN0
「梅雨の詩(うた)」
なんとなく雨に溶けてゆきたい
雨になって土へしみて木へしみて
照らされて登っていきたい
少しずつ自分が自分と別れ分かれて
最後は地球として物を感じるんだ
今日も雨は降り続いている
夏に近づきながらも夕日も沈んで少し寒くて
せめて思想だけでも晴れやかにしたくて
大胆にも地球として雨を感じるんだ
今日もまた、心を離さない
雨の日の詩 梅雨の詩 しとしと
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 19:58:06.51 ID:vW/n7PZN0
「カナヅチ」
泳げない人をカナヅチというが
じゃあカナヅチは泳げないとでも言うのかと
試しに海へ放り投げてみれば
下へ下へと優雅に泳ぐ
魚と生涯たわむれて
俺が死んでも時代が過ぎても
ずっと海底で泳ぎ続けてるだろう
それみろ
泳げないのは人の方だろう
どう考えたって
「静」
風がやんだ
さすがに森も静まろう
遠く獣の声がする
僕は夕飯を食べたいと思う
そして風が吹いた
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:05:04.76 ID:vW/n7PZN0
「キス」
キスをして
ふたり
ぼくら、
ふたり
「美」
悔しいほど、死人はものを言わないが
死んでしまったら人じゃなくても
猫はニャーといわず
犬はワンと言わず
悔しいほど、死人はあとを濁さないが
唯一残った体はとても
つめたく かたく かるく
美しく 美しく
そのためには、
きっと僕を知らず
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:05:48.41 ID:vW/n7PZN0
「よかん」
におうぞ 死の匂い
プライドをはなにかけた男が
たきつぼへ一直線 それはそれは見事に
芸術とはそういうもんじゃないかね
そんなよかん
しってる 花の匂い
ミツバチをたぶらかした花も
たきつぼへ一直線 それはそれは見事に
芸術とはそういうもんじゃないかね
それもよかん
俺の 冷や汗の匂い
なんのとりえもないそんな男も
たきつぼへ一直線 なんとなんといびつに
芸術とはそういうもんじゃないのかね
そんなよかん
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:07:44.54 ID:vW/n7PZN0
「道上」
歌は優しくない
絵は優しくない
僕は優しさを求めずいけ
この道の上
親は優しくない
友は優しくない
僕は優しさを求めずいけ
この道の上
僕は優しくない
世は優しくない
僕は優しさを求めずいけ
この道の上
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:10:33.91 ID:vW/n7PZN0
「ろしで ち こした」
ろしで ち こした
はなぢはなのちつかってさ
ろしでこした ち
ふつうのはなのち
なめても
おいしくない
このちがながれて
ながれるおかげで
いきてるぼくなんだなあ
っておもった
おとなになるのかあ
ろしでこした ち
ふつうのはなのち
ぼくのはなのち
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:12:09.50 ID:vW/n7PZN0
「うそつくな」
やさしさ
ずるさ
うそつくな
みせれない みられたくない
ふつうのこと だけどね
ふつうのこと
きびしさ
もろさ
うそつくな
主観的 官能的
陳腐でもしかたない
しかたないけどね
あばらぼね、まるみえだから
うそつくな
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:13:49.18 ID:vW/n7PZN0
「POP」
俺にどうしろってんだ、お前ならどうする?
とっくにやつはイかれてやがる
はさみ、はさみ、にやり
俺にどうしろってんだ
鳩がやけに騒がしかった公園
おかしいと思ったんだ どこかつながってたんだ
宇宙に自分を飛ばし見つめる
俺にどうしろってんだ
枯れ木の枝に雀
舌切りゃ喉に落ち込むんだドラッグ
俺か、俺はもう天国さ
とっくにやつはイかれてやがる
はさみ どくどく にやり
イタイ イタイ
俺にどうしろってんだ
低い天井だ
まだ二時過ぎだ
キャントコンテニュー
お前ならどうする
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:14:43.36 ID:vW/n7PZN0
「母親さん」
母親さんは心を鬼にして、
子供を食べちゃった
よくあることかなぁ
先生こそ、良心の要かと思ってたよ、俺は
青鬼も赤鬼も人鬼にくらべちゃあましだよなぁ
右左見て渡れよ?
きみよぉ
食べられないうちに
HEROが飛び出した
HEROが倒した
三十代のおじさんをたおした
僕もがんばらなくちゃなあ
(上記はみな)すごいことです
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:15:38.81 ID:vW/n7PZN0
もえたぎる
もうはじけとんでは
僕自身
かわいたあとに気づくのみ
もういやだよぉ
首吊る人の気持ちさえ5%は理解したよぉ
でもいいんだいいんだ
明日流れる血でわがものに
若者の血
にえたぎる
もうはじけとんでは
僕自身
かわいたあとに気づくのでもいいんだ
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:16:21.61 ID:vW/n7PZN0
強く生きるということは
自ら首を絞めてあげることだと思った
だってそれは、僕の目にあまりにも壮大で
海へ飛び込み強さを証明しようとした
あのサラリーマンこそが正義で
確かにトビウオのとって食われる様は
オヤジより厳格だったし
だけど
仲間にとっても
もう僕はただの死人
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:16:56.58 ID:vW/n7PZN0
「あさがお」
屋根の上
どおんどおんと
歩いてく、嘘
逆さに舞っている
草と思われたが花
目立たずに、持て余した色を
あさがおにそっと預けて
あさがおはあさがおなりにやっているが
犬が吠えて
霧が晴れて
残念ながらもう夜なんだ
あさがおはか細く叫んで
(なんといったかなんて)
ちぢんで
明日までの距離をそれなりに正確に測っては
一度まばたきをして
空へ溶けていった
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:17:42.16 ID:vW/n7PZN0
確かに優しく散っていった桜は、
しかし後を濁さずにはいられない
例えば尊敬の眼差しはそのまま、
差別を生み、多くを虐げた
桜よ桜、しかしあなたはやはり散り
散るから美しいのも、その通り
多くの人の心を豊かにつっついて
なんて美しい桜だったか
結局、全てはただ、
あなたの影の、ぼくらの罪
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:18:33.47 ID:vW/n7PZN0
簡単にもがいて
人間は反論を考慮する
プールはあっというまに
水の色にそまり、
人間はわがものがおで笑っているが
いつまでも、水面が映すのは空の色
そしていつかプールは干上がり、
海と同じ色を取り戻す
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:18:42.96 ID:qCFmcjOH0
中々いいじゃない
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:19:22.82 ID:vW/n7PZN0
犬が噛むように噛めれば、銃はいらなかった
銃は人間のせせこましさの証
猫のように跳ねれたなら、歌なんていらなかった
歌は、人間の傲慢さの証
鳥のように飛べたのなら、飛行機なんていらなかった
飛行機は、人間の寂しさの所以
犬が噛むように噛めれば
猫の跳ねるように跳ねれれば
鳥が飛ぶように跳べれば
どんなにか
なんて、いまさら何言ってんだ
せいぜい、僕ら人間として、潰されないように
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:19:54.75 ID:vW/n7PZN0
「忘却」
あぁ、いつもそばにいる
いる、きみのそばに
でも、ぼく、きみのこと
あぁ、わすれてしまう
あぁ、ぼくのそばに
なにを、おいてみたって
いずれ、ぼくどうしても
どうせ、わすれてしまう
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:24:46.18 ID:k9juCy0m0
ちゃんと見てるから頑張ってほしいwww
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:20:26.98 ID:vW/n7PZN0
「芸術」
(この一筆が我慢できずに)
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:21:13.55 ID:vW/n7PZN0
「瞬間」
甘やかされても、
ごまかされても、
否定して進む
時としてルビーに見えてくれれば、
運命として鉄くずでも
事実としてはここにいる
瞬間として存在する
血を出してまでしなくても
「太陽を丸く書きたくなる僕」
イメージとして「魚」としてみていたものが
もいちどみるとジェリーそのもの
そうしてからは、
ジェリーと魚の繰り返し
実は退行のように思えていたが、
結局どっちなんだろう
ひとまず僕は、人間そのものの芸術性を認めた上で、
例えばこの詩だって、そのものとしてそれに並ぶと考える
99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:22:28.64 ID:YioEY7wx0
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:22:48.17 ID:vW/n7PZN0
「ろうそく」
ろうそくのあかりのような笑い声に
それでも風はやまないか
ひとつひとつひとつ ともしてともして
ひとつひとつひとつ ふかれてきえて
一人の人に全部の炎を見ることはできないけれど
照らされているあたたかさや明るさは感じられるよ
少しでもよくもえようと よくてらそうとするなら
何がため 燃えているのか
燃え始めたのか
ろうをとかしかんがえているのだろうか
少しでもよくもえようと よくてらそうとするなら
ひとつひとつひとつ ともしてともして
ひとつひとつひとつ ふかれてきえて
明かりが残る限り
完全な闇もないよと
そしてまた、
自分の照らすことのできない
もとをみよ
ひとつひとつひとつ ともしてともして
ひとつひとつひとつ ふかれてきえて
またひとつ
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:23:26.27 ID:vW/n7PZN0
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:24:53.09 ID:vW/n7PZN0
なんというか何か振り払えた気がします
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:29:43.15 ID:k9juCy0m0
引用元:高校のころ書いてた詩晒す
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