2012年2月28日火曜日

屠殺(とさつ)と不思議な体験談

1:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:21:56.87 ID:WDWNSkrh0

立ったら書くよ




3:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:24:47.19 ID:WDWNSkrh0

これは俺の親父の体験談なんだ。

初めてのスレ立てだから不具合があればご指摘願いたい。

俺のスペック

38歳 男 既婚 

俺の親父 72歳



4:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:29:12.99 ID:WDWNSkrh0

終戦間も無く俺の親父の父は結核を患って30代前半の若さでこの世を去った。

親父は母と姉の3人で残された形となった訳だが、当時は女手一つで子供を育てる
術は皆無に等しく、また母の年齢も若かった為に将来を考えて離婚した。

というか離婚させられた。



5:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:31:26.21 ID:WDWNSkrh0

その後、親父と姉の二人は当時裕福な屠殺(とさつ)場経営者の元へ預けられる
事になったのだ。

そう、あの日が来るまでは・・・。



6:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:35:07.79 ID:WDWNSkrh0

今では考えられないが戦後は未亡人や親無し子が溢れていて、
そういう形で離婚や養子になる子供は普通にいたらしい。


 成すべくして、親父と姉の二人が裕福な屠殺業経営者の家族に引き取られ
新しい生活が始まった。

親父が3歳、親父の姉が7歳の春であった。



8:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:39:25.85 ID:WDWNSkrh0

経営者の家族には4人の子供が居て、その母親のお腹には一人の子供が
宿っていた。

当時は食料不足ということもあり、屠殺業はかなり儲かっていたらしい。

そりゃ米も満足に手に入らない時代に肉は高級品だろうからね。

しかし、裕福な家族とその養子達の幸せは長くは続かなかった。



10:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:41:22.31 ID:Ggjgqu7A0

>>4の時点でよくわからん。
>>1のじいちゃんは亡くなったのになぜ離婚なんだ?



14:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:46:46.34 ID:WDWNSkrh0

俺の爺ちゃんは30代前半で死んだ。

婆ちゃんは女手一つでは俺の親父と親父の姉ちゃんを養えない。

よって離婚したほうが良い。

婆ちゃんは再婚相手も見つかるかもしれん、残った子供は

曾爺ちゃんが育てれば何とかなる!・・・。

 こんな感じで分かってくれますか?



20:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:53:31.54 ID:WDWNSkrh0

「職業に貴賎無し」。

「お金持ち」だから「幸せ」という訳ではないぞ。

今でも親父の口癖である。

最初に断っておきます。これにはまったくもって同意だ。

屠殺業者(に関係する業者)さんに不快な思いをさせたらごめん。

そんなつもりは毛頭無い。

というか後述するけど俺の嫁も近い境遇だったりしてるんだよね。



22:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:55:49.16 ID:uJ9QYWlv0

貴賤なしとか
あるに決まってんだろwww



30:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:15:00.11 ID:TLXAVudX0

>>22 貴賎無しって本当に願いたい。というか思うようにしてる。



17:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:50:44.27 ID:5PRFeNz60

離婚てゆってもじーさん死んでるんだから出来ないしする意味なくね?



18:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:52:03.33 ID:Ggjgqu7A0

>>17
俺もそう思った



19:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:53:28.34 ID:L9mLnQ650

離婚て言葉使ってるからよくわかんなくなんだろ
離縁という言葉の方がわかりやすい
結局親父一族と縁切りしたってことだろ
頑張れよおっさん



23:名も無き被検体774号+:2012/02/27(月) 23:55:55.52 ID:WDWNSkrh0

>>17,18,19

正にその通り。離婚っていう言い方が悪かったね。スマン。

正確には「離縁」が正しいよね。



24:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:02:13.26 ID:WDWNSkrh0

俺の親父は「爺ちゃんの死」が原因で両親を無くしてしまった訳だ。

親父は子供だから訳が分かんないけど婆ちゃんは突然自分の子供から

引き離される訳だから発狂しかけたらしい。

しかしこれも時代の矛盾というか、そういうのも当たり前だった事に

戦後の異常性を感じるね。



25:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:07:21.02 ID:TLXAVudX0

話を戻します。

親父と親父の姉は屠殺業の手伝いを日々目の当たりのしていた。

親父は記憶が無いらしいが姉はは凄惨な光景をはっきり記憶しており

今でも親戚の集まりなんかがあるとその当時の様子を、苦虫を噛み潰すように
呟く事がある。

親父姉「そりゃ凄いよ!豚はね、自分が殺されるのが分かるんだよ。

あ、今日殺されるな・・。って分かった途端、「ブーブー」じゃなくて

ギィーっギィーーーーーっ!!!!!」って叫ぶんだよって。」



26:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:08:56.05 ID:2uCT0ub70

戦後ってか、当時日本が途上国だったからだろ



30:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:15:00.11 ID:TLXAVudX0

>>26 そうなんだよね。発展途上国ならではの苦悩が一杯あった。

その犠牲の上に俺たちは生きてるんじゃね?って最近思えるように

なったよ。



27:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:09:49.24 ID:Unc5uZt/0

これは興味深い



28:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:11:03.12 ID:TLXAVudX0

毎日のように牛や豚が断末魔の悲鳴を上げながら、血飛沫を散らしながら
息絶えて逝く様子は姉の脳裏に深く焼きついたという。


それから、しばらく経ってから事件は起きた。

ある日の暑い夏の昼下がりの事だった。



32:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:18:44.33 ID:TLXAVudX0

ある日の夏の昼下がり。

親父と姉と経営者の子供4人で外で遊んでいると、一番下の子が

暑さなのか突然倒れてしまった。

熱射病あのか、今でも原因は分かっていない。

子供たちは慌てて親を呼びに行ったが、その子はそのまま帰らぬ人と

なってしまった。



31:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:18:01.77 ID:pAWCB95Z0

確か、アメリカの拳銃を作り金持ちなった家も呪われてたっけ。
テレビで見たことある。



34:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:21:39.15 ID:TLXAVudX0

>>31 世界仰天ニュースだっけか!? 見た見た!
なんとか家って言って大豪邸に住んでるんだよね。
増改築を続けまくって。

でも幽霊でちゃう。みたいな。

俺の話は幽霊出ないから安心汁。



33:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:20:05.35 ID:pAWCB95Z0

熱射病じゃね?



35:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:24:36.62 ID:TLXAVudX0

>>33 熱射病かもしれん。よく分からないんだ。



 子供を一人失った家族内の雰囲気は一気に悪化した。

母親は意気消沈していたが時間の経過とともに少しづつではあるが

回復へと向かって行こうとしていた。


 そんな矢先、またも一番下の子供が病魔に襲われたのだった。



36:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:25:27.99 ID:pAWCB95Z0

>>35
下から死亡して行ってるってこと?



40:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:33:56.44 ID:TLXAVudX0

>>36 下から。



38:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:28:38.70 ID:TLXAVudX0

肺炎だった。

妊娠中だった母親は存命の末っ子に懸命の看護を尽くしたが

その甲斐無く、その子は二度と目覚める事は無かった。

肺炎って簡単に書くけど今でも老人が亡くなる死因のトップに

上げられる厄介な病気。



40:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:33:56.44 ID:TLXAVudX0

 それから母親は心を病んでしまい、明らかに言動がおかしくなってしまった。

まず、旦那に対しては「子供、どこに行った??もうすぐ帰って来るん?」

から始まり時には「子供を隠したなっ!!返せ返せっ!!!隠すとぶっ殺す!」

等と意味不明の罵詈雑言を浴びせかけるようになった。



42:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:38:33.99 ID:TLXAVudX0

次第にその狂気は親父と親父姉に向けられるようになった。

その母は「なんで、・・・なんでうちの子ばかり・・・」
そんな行き先の無い苦しみを字自分の中で溜め込んで行ったのかもしない。

家庭内の状況はもう限界に近づいていた。


 しかし、奇跡的に救いの好機が訪れる。

母親のお腹の子が無事生まれたのだった!



45:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:41:13.59 ID:TLXAVudX0

立て続けに子供を二人も亡くした母親と家族にとって、新しく生まれた
命はまさしく神から授かった希望そのものだった。



48:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:42:40.32 ID:/Tr569g60

続きが気になるのう



51:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:47:19.03 ID:TLXAVudX0

しかし、無事に生まれたと思っていた新しい命は

「未熟児」だった。

度重なるストレスを母体を通じて受けてきた胎児にはそうなっても
おかしくない結果だったのかもしれない。

家族の懸命のフォローも当然あっただろうが、産後間もない母親の
肉体と精神は限界に達してしまった。



52:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:47:37.46 ID:sRpG2QUu0

これは期待



53:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:48:47.71 ID:/Tr569g60

母親可哀相だな



54:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:51:18.33 ID:TLXAVudX0

子供を持った今でこそ分かるが、子供は母親の分身なんだよね。
10ヶ月もお腹の中に痛い思い、吐き気、ツワリ、その他もろもろを
引き継いで生まれる自分の苦労の結晶なんだよね。

これを見てる若い人が居たらカーチャンをもう一度いたわってみてくれ。



55:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:54:02.03 ID:TLXAVudX0

母親は未熟児の将来を案じた。自分なりに。
もう家族に迷惑を掛けたくない、いや掛けたことすら思わないように。

結論を出した。

 ある日の明け方、居間の天井の梁から紐を吊った母親の体がぶら下っていた。



58:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:57:27.93 ID:TLXAVudX0

 母親の死体のかたわらには
「かみさま あたしのいのちばくれてやるけん どうか どうか 
このこの いのちばたすけてください たすけてください」
というメモが残されていた。

母親の最後の祈りだった。



57:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:54:53.93 ID:lJ63BNJ6O

3人産んだからわかるよ

いいから続きはよ



56:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 00:54:34.99 ID:dDKFFCpB0

私は頭からじゃなくて長座体前屈した状態で尻から出てきたらしいからたくさん労わってくる



62:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:03:43.72 ID:TLXAVudX0

 母親の死を切っ掛けに裕福な屠殺業者の家庭は完全に崩壊した。
その後、経営者は屠殺業をやめてしまった。

家族のその後は詳しくは分かっていない。(聞いてない)
ただ、お金は残っていたようで何かしらの違う職業に就いていたらしい。

さすがにその様な環境には居られなくなった親父を親父姉は
やむなく曾爺ちゃんの元へ預けられるようになった。



61:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:01:11.72 ID:pAWCB95Z0

母体が死んだら赤ちゃんも死ぬだろ。



64:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:09:20.24 ID:TLXAVudX0

>>61 の通り、そのまま亡くなりました。

裕福だったけれど、呪われた家族だったって親父姉は言っている。


しかし、そもそも何故曾爺ちゃんがもっと早く引き取ってあげなかったのか
ってう疑問が俺の中であった。



66:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:14:12.28 ID:TLXAVudX0

曾爺ちゃんは興業師だったのだ。
興業師は相撲等の娯楽を市民に与え、その代わりテラ銭(場所代)を
徴収していた。

興業師は今の言葉で言うと「ヤクザ」みたいなもので
当時の諫早の歓楽街は決して治安の良いものでは無く
抗争も頻繁に起こっており、孫の安全を考え孫との接触を
極端に避けていたからなのだ。



67:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:20:02.06 ID:TLXAVudX0

振り返ると。
親父は尋常小学校入学前にして、両親不在、養子出戻り、
祖父から避けられる、という現代では有り得ない環境で育った。
(ただ、当時は似たような境遇の人は沢山いたらしい。)

結局その後、曾爺ちゃんは孫の為にヤクザ稼業から足を洗い
カタギの道を歩む訳だが、かような背景と興業師のレッテルは
簡単には拭えず、親父はそれが嫌で福岡に逃げて来た。



68:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:23:55.42 ID:TLXAVudX0

その後、親父は家庭教師のバイト先の生徒である女子中学生と
ネンゴロにあるというけしからんロリコン野郎となり
俺が生まれるのだが、それはまた別の機会に。


以上、長文、駄文失礼しました。

    -終わり-



71:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:29:47.40 ID:TLXAVudX0

親父姉が「屠殺は命を沢山奪ってるからそのお返しが来たんだよっ!」
って言ってたのがとても印象に残った「不思議な話」だったんだよな。



70:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:26:23.52 ID:dDKFFCpB0

おつ!



72:名も無き被検体774号+:2012/02/28(火) 01:46:32.33 ID:TLXAVudX0

初めてのスレに付き合ってくれた皆、どうもありがとうー!

また、何かあったらよろしくねー!




1 件のコメント:

  1. 糞スレまとめたのはいいが・・・・・・・

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