1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:21:52.98 ID:U9oJu1KY0
帰り道社長のBMWで用水路の脇を走ってたら田んぼからたぬきが飛び出てきた
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:23:23.46 ID:pQ9N/x9k0
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:23:35.60 ID:U9oJu1KY0
真っ黒な瞳だった
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:23:42.42 ID:h2GJD2pkP
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:23:59.02 ID:z8GRs5il0
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:24:29.82 ID:EG56RNTX0
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:25:02.47 ID:Ozfcp/fz0
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:25:21.88 ID:U9oJu1KY0
そのまま通り過ぎとけば間にあったのに、
呼吸を止めて1秒真剣な目でぼくを見つめたせいで、そのすぐあとにたぬきは血反吐を撒き散らしながら吹っ飛んでいくはめになった。
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:26:48.89 ID:nByHC/oC0
これは猫の知識だが
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:27:31.21 ID:U9oJu1KY0
ご存知の通りうちの社長は車大好きでなかでもこのデカいBMWは社長の車コレクションのなかでも社長が我が子の如くかわいがっている車だった。
仕事中、暇なときによく裏の駐車場で洗車拭きあげしているのを見かける。
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:28:13.01 ID:AOUctuVG0
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:29:14.98 ID:N0MDHGSf0
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:29:26.11 ID:U9oJu1KY0
料亭でしこたま呑んだ社長はお酒を呑めないぼくにBMくんを託したのであった。
ちなみにぼくのアパートから社長の家は徒歩20分くらいである。
うわああああああああああああああ
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:29:32.38 ID:WB0rhXjG0
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:31:26.73 ID:wkIi9Ldg0
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:32:15.38 ID:U9oJu1KY0
「ばいばいやばいよ」
車の前部分がべっこへっこんでいた。
ほんの何m先にたぬきが落ちていた。
お分かりの通り、ぼくは正直が売りなのでこの死体をつかって言い訳しようと思った。
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:33:42.41 ID:TB0up09J0
で不覚にも
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:33:51.53 ID:U9oJu1KY0
ぼく「社長の家に車とめて、ヘッドライト消したら、光が突然消えたことに怯えたたぬきが自分から突っ込んでぶつかって死んだ」
ぼく「つまりたぬきが止まってる車に突っ込んだ」
社長「なるほどそうかそれはしかたない死ね」
29: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) :2013/01/24(木) 10:33:55.95 ID:CshXr80m0
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:34:17.17 ID:fwSWPNEl0
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:35:03.77 ID:il1O6amQ0
突然林から飛び出してきてちょっと並走してまた林の中に飛び込んでった
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:36:20.82 ID:U9oJu1KY0
ぼく「タチの悪い輩がたぬきやら猫やらの死体を用水路の脇から道路に投げ込んでいて、それを轢いてしまった」
ぼく「さあこれ以上被害者を増やさないためにも警察に通報しましょう」
社長「そうかそれはしかたないなお前の死体も新東名あたりに投げ込んでやるよ」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:37:53.44 ID:BGA2Je6R0
鹿とかイタチより反応が悪い
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:38:06.77 ID:9vZwIzFm0
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:38:46.74 ID:U9oJu1KY0
ぼく「いきなりたぬきが飛び出してきて轢いてしまいましたすみません」
社長「なんだと!お前鈴木みたいに飛べ!*1」
ぼく「正直に言ったのに」
(*1 鈴木みたいに飛べ
お店のお金に手をつけた鈴木さんは会社(3階)から飛んだ)
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:44:10.95 ID:U9oJu1KY0
もうどうしようもないうえにパニクっていたぼくはなぜかたぬきを拾いあげようとしたけど、しびれを切らした後続車がぼくを追い越していった際に、たぬきはもう一度轢かれるはめになった。
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:45:18.49 ID:Y3jj9HAT0
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:45:57.38 ID:HAZdbPRu0
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:46:33.38 ID:U9oJu1KY0
というのも今考えると、「たぬきを持ち帰らないと、普通にぶつけたのをたぬきのせいにしている」と思われそうだったからである。
とにかく舌べろうにょんお腹ぐっちゃあのたぬきを拾いあげて、ぼくのmidasのジャケットにくるんで助手席の足元に置いた。
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:46:46.08 ID:sxV+UxXT0
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:48:27.95 ID:rXpdY7Hg0
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:49:18.44 ID:sxV+UxXT0
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:50:20.89 ID:WZG4Vvjg0
だなも
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:50:53.58 ID:U9oJu1KY0
社長「こいつ(BMW)はな!手と金がかかってしゃあないんだよな!
パワーウィンドウの修理にいくらかかるかわかるか」
ぼく「しらないっす」
社長「じゃあ当ててみろ」
ぼく「(ここで割と低い額を言って、社長が40万だ!とか言ってドヤ顔するからめっちゃ驚いたふりをしようか。それとも高い額を言って社長が、いくらBMでもそんなにしねえよでへへ、と上機嫌に笑うのを見ようか」
ぼく「3万くらいすか」
社長「田村バカ野郎!ン十万に決まってんだろ!」
ぼく「うっわすげー」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:51:20.97 ID:V3H+HEls0
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:51:30.60 ID:5bItL6XCO
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:54:32.82 ID:U9oJu1KY0
おそらく、ぼくがブレーキを踏まなかったのと、早く帰って町田さん*2と遊びに行きたかのもあって60km/hくらいは出していたので割といい勢いでたぬきはBMWに撥ねられたのだ。
これはもはやえらい額になるのでは。
そう思ったぼくはUターンして、社長の家から遠ざかり、結論を先延ばしにすることにした。
そのときである。
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:57:12.71 ID:TB0up09J0
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:58:04.29 ID:mqV04WBb0
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 10:59:22.61 ID:U9oJu1KY0
もうこの時点で割と自暴自棄になっていて、どうせバイトのときの履歴書も嘘八百だし家の場所も正確には知られていないから車だけ戻してバックレてもいいなと思っていた。
とにかくぼくは楽しいタバコに火をつけた。
(*2 町田さん
田村の元カノ。年上。
もうあたし田村が分からないという意味のわからない理由で田村を振ったのち、派遣工のおっさんと交際中)
(*3 楽しいタバコ
法律に触れてはいない楽しいタバコ。あくまでもタバコ。
田村は楽しいタバコを吸うと妖精や小人が見えてしまうけどあくまで普通のタバコ)
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:01:58.58 ID:V3H+HEls0
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:02:00.92 ID:U9oJu1KY0
楽しいタバコの吸い方は簡単だけどコツがいる。けどあくまでタバコだから。
そして5分後。たぬきがしゃべりかけてきた。
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:02:34.68 ID:mqV04WBb0
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:04:21.82 ID:U9oJu1KY0
最初、フロントガラスの向こう側に黒い影が膝を抱えてボンネットのうえに座って上目遣いをしていたのに、信号待ちの時点で気づいた。
といっても楽しいタバコの影響で、部屋のすみからヤリを持った小人に喉を刺されまくったことのあるぼくからしたらなんてことないものだった。
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:07:11.71 ID:U9oJu1KY0
その想像力によって生み出した空想を本物だと信じさせてしまうところである。
一番ひどい想像で、部屋の四隅からパスタの怪物みたいなのが4体出てきてぼくの身体をパスタまみれにするというものがあったが、その想像によって感じる痛み感触は本物そのものなのである。
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:10:04.56 ID:V2p4g5KT0
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:10:18.99 ID:U9oJu1KY0
信号待ちの間、影はフロントガラスの向こうから話しかけてきていた。
こりゃあかん影だ、と思い無視して車を発進させた。
そして、ボンネット上の黒い影はふと目を離した隙に、フロントガラスを飛び越えて助手席にいた。
BMの車の内鍵はボタン制で、運転席横のボタンを押さないと鍵はあかないのにおかしいなあと働かない頭で思ったのを覚えている。
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:13:07.13 ID:U9oJu1KY0
楽しいタバコは量にもよるけれど15分くらいで効果(タバコの効果だからね)がなくなってしまう。
それもすぅーっと気づかないうちに正常に戻ってしまっているケースがほとんどだ。
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:13:10.98 ID:fK1meWvz0
マジで。クスリ関係でなぜかひろゆきが割り食ってるし。
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:15:16.06 ID:U9oJu1KY0
助手席の影は、そう言った。
実はぼくはこの時点でこれがあのたぬきだと気づいていたのだ。
田村の想像は、いつも思うのだけれど筋が通っていて物語調になっている場合が多く、小人のときもパスタのときもどちらも感動のラストがあった。
おそらくこれはぼくが読書好きなことも影響しているのだと思う。
とにかくぼくはそこではじめて助手席の影を見た。
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:17:51.30 ID:U9oJu1KY0
(あ、ごめん)
さすがに口に出して話すと、想像にドハマりして抜けるのが難しくなりそうだったので脳内でしゃべった。
「でもこんなに優しくしてくれたのはお前がはじめてなの」
メスたぬきだった。
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:19:00.39 ID:/+vWUJZR0
121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:19:11.97 ID:V2p4g5KT0
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:21:19.79 ID:U9oJu1KY0
だが気分は愉快になっているのでぼくは軽い感じで謝っていた。
(ごめんごめん社長に怒られるのこわい)
「そりゃやったことの責任はとらんといかんよ」
(だって修理の金とかないし)
「パチ●コで増やせばいいの」
(パチ●コ行ったことないしね)
「じゃあ今度行きましょう」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:24:08.01 ID:jQUbZX8p0
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:24:33.93 ID:U9oJu1KY0
「だめだめ」
メスたぬきが笑った。その声は確かにぼくの鼓膜を震わせているように思えた。
「逃げちゃだめ」
さきほどの友好ムードとはうってかわってメスたぬきはいやらしく笑っていた。
ドアのロックを探した。しかし内鍵がない。消えたのである。*4
冷や汗がどばっと噴き出てきた。
メスたぬきに閉じ込められた。
(*4 消えたのである
消えてはいない。>>106)
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:27:36.92 ID:U9oJu1KY0
まるでホラー映画を見たあとに一人で入るお風呂のような漠然とした恐怖感。
いくら探しても内鍵は見つからないしドアを開けてここから出ることもできないのに、助手席ではメスたぬきがぎゃはぎゃはと笑っていた。
ぼくはパニックになって叫んでいた。
涙もぼろぼろと出ていて、気づくと口からヨダレも垂れていた。
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:28:52.76 ID:/+vWUJZR0
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:29:53.37 ID:pQ9N/x9k0
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:31:28.96 ID:U9oJu1KY0
メスたぬきの顔が社長の顔に変わったり、ぼくの姉や母の顔に変わったりしていた。
ドアを諦めて必死の思いで町田さんに電話した。
ぼく「助けてメスたぬきに閉じ込められてる」
町田さん「何言ってんのお前早くこいよ」
ぼく「ほんとに助けてくださいなんでもしますからどうかどうか」
町田さん「ふっ(笑) いまどこ」
ぼく「豊川稲荷です。白いBMに閉じ込められてます」
ここまで話したところで、なんだかぼくは正気に戻っていた。
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:32:30.60 ID:GtAk1hc80
久しぶりに本でも読んでるようだ楽しい
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:33:58.36 ID:U9oJu1KY0
内鍵もボタンを押してあけた。
冷静になると、なんだか鉄錆と犬みたいな凄まじい匂いがすることに気がついた。
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:36:14.56 ID:U9oJu1KY0
町田さん「なに泣いてんのきもちわるてかくさ」
ぼく「うん・・・だよね・・・」
町田さん「はやくいこ」
ぼく「うん・・・社長の家にBMもどす」
町田さん「うん」
146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:36:56.47 ID:pPajPoD+0
149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:38:12.55 ID:KDz1562e0
155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:39:44.07 ID:UEr1MbugO
期待
157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:40:08.43 ID:U9oJu1KY0
メスたぬきは驚くほど軽かった。
メスたぬきを抱えてハイエースの助手席に乗り込むと町田さんに突き飛ばされて、ハイエースの助手席から転がり落ちた。
ぼく「なにすんの」
町田さん「ふざけんなお前頭おかしいだろ」
ぼく「でもだってどうすんのこのメスたぬき」
町田さん「はぁふざけんなてかなんでメスってわかるんだよきもちわる」
ぼく「道路ではねちゃったんだよね」
町田さん「だったら道路に戻せばいいよ」
ぼく「は?」
町田さん「ほら貸して」
159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:40:51.64 ID:jQUbZX8p0
162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:45:21.16 ID:U9oJu1KY0
ぼく「はい」
町田さんにメスたぬきを渡すと、町田さんは運転席のドアを開けてメスたぬきを落とした。
町田さん「ぶわっははははははは」
ぼく「お前何やってんの!!!!!」
後ろを見ようとしたけどやたら濃いスモークのせいでまったく見えなかった。
おそらくメスたぬきはもうだいぶ後ろにいることだろう。
町田さん「ひぃーっ、おかしい。あっはははははは」
ぼく「ひどすぎDQNないわー」
町田さん「いやだってじゃあどーすんの戻って拾って埋める?」
163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:47:18.16 ID:uQkNhRQz0
165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:48:17.61 ID:U9oJu1KY0
町田さん「だってそうでしょあたしのことDQNとかいうならあんたはちがうんでしょ」
ぼく「え何キレてんのこわ」
町田さん「いやべつにキレてないけど」
ぼく「てかジャケット」
町田さん「え」
ぼく「あのたぬきくるんでたのmidasのジャケットなんだよね」
町田さん「いくら」
ぼく「2万くらい」
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:50:50.28 ID:V2p4g5KT0
168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:52:13.85 ID:U9oJu1KY0
町田さん「マジないんだけどどこに埋めんのしかもそのジャケットもう着れねーだろどーせくっさ」
ぼく「クリーニングだすよ」
メスたぬきは地面に叩きつけられたせいでもうぐっしゃぐしゃでぶっらぶらだったけれど、ジャケットは地面に当たる前に風で舞ったらしく細かい肉片と毛と血まみれなだけで破れたりはしていなかった。
ぼく「じゃあ町田さん家に埋めてよ」
町田さん「お前マジで降りるか?」
なんだかんだ言って、車は町田さんの家に到着した。
170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:53:28.61 ID:3Z9MHjFS0
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:54:43.52 ID:V2p4g5KT0
175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:57:20.60 ID:5bItL6XCO
179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 11:58:42.65 ID:U9oJu1KY0
なんだかんだ、町田さんは優しいしかわいい。
えみりの墓標らしい黄色いパンジーの横あたり、スコップで掘って、メスたぬきを埋めた。
ぼく「ここにはなんも植えないの」
町田さん「なんであたしが知らないメスたぬきのために花植えなきゃいけないの我が家の庭に埋めさせてやっただけありがたいと思ってほしいわ」
(*5 えみり
町田さんと付き合っていた頃に、ぼくがホムセンで飼ってあげたハムスター。
最近派遣工に殺されたらしい。享年 2歳。
184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:04:06.04 ID:U9oJu1KY0
待ってても出てこない。
しかたがないので町田さんの家にお邪魔させてもらうと、換気扇の下で町田さんがタバコを吸っていた。
町田さん「あたし明日仕事だから朝送ってくわ。風呂あたしのあとに勝手に入って」
そう言うなり町田さんはシャワーを浴びにいってしまった。
まああとはいつものパターン*6。
(*6 いつものパターン
布団でべつべつに寝てたらなぜか襲われて朝)
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:07:00.25 ID:/+vWUJZR0
188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:08:33.63 ID:5ttyyhAI0
まて、町田さんどんな顔だ?それから体型は?森三中の大島似かもよ。
187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:08:18.55 ID:U9oJu1KY0
その翌日。ぼくも8時から出勤だったので町田さんに仕事場まで送ってもらった。
携帯の電源は社長からの連絡が怖くて昨晩からずっとオフにしたまんまである。
ぼく「送ってくださいおねがいします」
町田さん「えーめんどくさ。あんたのバイト先遠いんだよね」
ぼく「じゃあ家まででいいです」
町田さん「まあいいよ乗りな」
ぼく「さすが。やさしい。小西真奈美似」
町田さん「あ、わかります?よく言われるんですよー
ぼく「(苦笑)」
191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:13:26.47 ID:U9oJu1KY0
駐車場にはBMWではなく、赤いフ●ラーリが止まっていた。社長は来ている。
階段を昇り、おそるおそる職場のドアをあけると、既に開店待ちの嬢たちがいた。
ぼく「おはよございます。あれ社長は?」
社長のデスクのパソコンはついている。
嬢「おはよー。しらなーい。駐車場見た。?」
ぼく「フ●ラーリはあったけど」
嬢「じゃいるんじゃね」
ぼく「(死ね)」
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:15:43.99 ID:U9oJu1KY0
1部の女の子はもうほとんど出勤してきていたので、まさかと思って入り口に行くと社長がいた。
社長「あ」
ぼく「あ」
ぼく「し社長すいませんでした!!!!」
ぼくは咄嗟に謝っていた。
193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:19:48.83 ID:U9oJu1KY0
そう叫ぶなり社長はぼくにヘッドロックをかましてきた。
この瞬間にぼくは勝利を確信した。
ヘッドロックの力が弱かったからだ。これはもう社長はぼくを許している。
ぼく「すいませんごめんなさいたぬきをひいちゃいました」
社長「おまえほんとよく来れたよ。俺だったら絶対これないわ」
ぼく「へへへ」
社長「あとほらこれ。昨日車動かしてもらったからな。少ないけどお小遣い」
社長はぼくに封筒を渡してきた。
(あとであけたら1万円入ってた)
社長「ただ次車ぶつけた時は連絡しろよ。電源切ってるだろ」
ぼく「すすみません」
194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:19:51.35 ID:4SQW5O760
195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:20:30.40 ID:U9oJu1KY0
おわり
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:20:50.13 ID:0Gj5IoUM0
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:20:51.33 ID:3kr8XEBti
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:23:21.15 ID:vsmPSLRo0
207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:27:56.76 ID:U9oJu1KY0
214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:37:28.98 ID:U9oJu1KY0
211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:32:54.19 ID:3ayVSfoM0
214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:37:28.98 ID:U9oJu1KY0
楽しいタバコあたりは思い出しながら書いてたらキチガイみたいになってしまったからだと思います。すみません。
219:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 12:49:09.61 ID:qPM9gYPQT
注釈でウケ狙いは良かった
224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 13:15:51.19 ID:KzI43yBp0
225:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/24(木) 13:17:41.73 ID:eJCJDIzp0
引用元:たぬき轢いたらたぬきにめっちゃキレられた
つまんね
返信削除つまんないうえに不愉快
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