2012年1月12日木曜日

元・親父の再婚相手が色々とヤバイ件についてwwwwwwwwwwwww

1:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:16:59.35 ID:THPrRfou0

立ったら書くよ




4:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:19:59.54 ID:DZ1g44VVO

なんとなく話の展開はみえてるけど
右上いくんだよな




5:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:20:28.10 ID:THPrRfou0

とりあえず家族のスペック

親父・頭が逝ってる
母・まあ、普通
俺・高校2年
妹・高校1年
再婚相手・よくわからん人






7:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:23:50.51 ID:THPrRfou0

これは俺中3の時起きた事件。
  まあ、昔は結構仲のいい家族だった。
  母親はキャバ嬢。親父はトラックの運転手。
  とりあえず、どっちもいい親で家族仲はよかった。
 




6:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:21:47.05 ID:LjRMdJ6Q0

フィリピン人とかじゃないの
 




8:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:28:34.13 ID:THPrRfou0

>>6
  日本人だよ。
 
  で、仲は基本よかったんだけど、ある日を境に家族の仲が悪くなったんだ。
  原因は母親だと思う。
  3年くらい前に母親はキャバ嬢を始めたんだけど、家庭の手助けってことで、親父も母がキャバ嬢をやることに反対していなかった。
  けど、親父も限界かきたんだろうな。
  妻がキャバで他の男とイチャついてることに。
 




11:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:31:49.77 ID:THPrRfou0

母がキャバを始めて3年くらいたった、ある日。
  朝方に帰ってきた母に対して、親父はブチ切れた。
  俺が中3の時の出来事だ。
  親父は母が帰ってくると、いきなりバットを持って怒鳴り始めたんだ。
  「帰ってくんの、遅すぎだ!!」とか言って。
 




9:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:30:37.77 ID:0eu3Mp9k0

その時母親はいくつだったんだ?
  年齢的にどうキャバクラじゃなくてスタンドとかじゃないのか?
 




12:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:37:23.95 ID:THPrRfou0

>>9
  キャバを始めたのは31だよ。
  で、俺が中3の時点では34。
  キャバって言ってたよ。
 
 
  まあ、それで切れた親父はバットで周りの物を破壊し始めたんだ。
  俺は怖くて、止めずに階段の上から眺めてた。
  そんなこんなで、親父が暴れ始めて30分くらいたった時、やっと親父が落ち着いた感じで口を開いた。
  「お前がキャバ嬢をやめないなら、俺は浮気するからな」
  そう宣言した。
 




13:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:44:31.68 ID:THPrRfou0

そう捨て台詞を残し、親父は階段を登ってきた。
  俺は部屋に逃げて、今日のことは忘れようとしていた。
  すぐに仲直りするだろうと思って。
 
  しかし親父達は、何日たっても仲直りした様子はなく、日に日に家庭内の空気が重くなってきた。
  そんな日が続き、喧嘩から3ヶ月くらいたった日だった。
  その日は俺の高校受験の結果が分かる日で、俺は無事合格していた。
  両親達に報告しようと学校が終わり次第、ルンルン気分で家に帰った。
  「ただいま~」と、ドアを開けてリビングに入ると、向き合うようにイスに座っている母と親父。
  それから見知らぬおばさんがいた。
 




16:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:53:23.54 ID:THPrRfou0

俺に気づいたおばさんは「こんにちわ」と挨拶をしてきた。
  とりあえず挨拶を返し、親父に誰か尋ねた。
  次の瞬間、意味がわからん言葉が返ってきた。
 
  「俺の新しい妻」
 
  「は?」
 
  「俺の新しい妻だよ。こいつ(母)がキャバ嬢やめないから浮気した」
 
  意味がわからんかった。
  確かに浮気するとか聞いた覚えがあったけど、マジでするとは思っていなかった。
  その言葉を聞き、戸惑いながら母を見る。
  母は、俺と視線が合うと俯いた。
  この時、俺は親父の言葉は本当なんだな。と実感した。
 




17:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 18:56:06.92 ID:Qc6zNK+t0

有言実行だな親父
 




18:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:01:41.44 ID:THPrRfou0

それから俺を加えて家族+aで臨時会議。妹はいないけど。
  俺が聞いた話では、どうやら両親は前々から離婚の相談をしていたらしい。
  で、親父は今日中に離婚することを決めたらしいんだ。
  なぜ俺の受験結果がわかる大事な日に、離婚すると決めたんだ?と、親父に突っ込みたくなった。
 
  「で、なんで浮気相手がいるわけ?」
 
  「紹介しようと思ってな。サキ(妹)の母親になるわけだし」
 
  「あ?なんでサキの母親になるんだよ。意味がわからん」
 
  「サキは俺と一緒に暮らすからな。お前は、こいつ(母)と暮らせ」
 
  「そんなこと聞いてないんだけど」
 
  「今言ったからな」
 
  とりあえず親父の脳内はどうかしてると実感した。
 




19:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:02:33.78 ID:51DitSRn0

ま、普通ですわな。
 




21:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:07:14.02 ID:5i56QN+r0

なんかどっちもどっちだわな
 




23:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:11:47.03 ID:THPrRfou0

もうこの際、両親が離婚するとかどうでもいいと思った。
  俺には気になる事があったから。
  それは妹が親父に着いて行くということだ。
  マザコンの妹が母親じゃなく、親父を選ぶ意味が分からなかった。
 
  「なんでサキは親父と暮らすんだ?。あいつなら母ちゃんを選ぶと思うけど」
 
  「俺が決めたから。サキは俺が育てる」
 
  親父の言葉にイラッときた。
 
  「は?なに勝手に決めてんの?サキの意見も聞いてやれよ。あんたらが離婚すんのは勝手だけど、俺達がどっちに着いてくかくらい、俺達に決めさせろよ」
 
  「育ててやるだけありがたいと思え。大体こいつ(母)だけで、2人も育てられると思ってるのか?」
 
  「なんだよその言い草。親だからって、あんま調子のんなよ!」
 
  ついムカついて、親父の脛を蹴っ飛ばしてやった。
  親父は机に置いてあった灰皿で、俺の腹を殴った。
  めっちゃ痛かった。
 




25:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:18:45.84 ID:THPrRfou0

殴られた痛さで、その場にうずくまった。
  数秒後、俺の背中をさする感覚があった。
  母ちゃんかな?と思い顔を上げると、俺の背中をさすっていたのは、親父の浮気相手だった。
 
  「兄妹が離れ離れになるのは辛いと思うけど、我慢してちょうだい。一番辛いのは貴方のお父さんなんだから」
 
  とりあえず、意味がわからんかった。
  なんで親父が辛いわけ?
  全然辛そうにしてないんだけど。
  この浮気相手も頭がどうかしてるみたいだった。
 




29:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:31:42.48 ID:THPrRfou0

結局この後、俺は話し合いには口を出せなかった。
  数時間後、離婚届けに母ちゃんが判を押し、離婚は成立した。
  そして、親父と浮気相手のおばさんは家を出て行った。
  俺達は家が見つかるまでの間、この家で妹との最後時間を過ごすように言われた。
  親父達が出て行った後、放心する母ちゃんを慰め、俺は妹の部屋に行った。
 
  「入るぞ」
 
  案の上、部屋に居た妹は布団で大泣きしていた。
  とりあえず妹が落ち着くまで黙って立っていた。
 
  妹が落ち着いたのを確認すると、俺は妹に聞いた。
 
  「お前、親父と暮らすらしいけど。本当にいいのか?」
 
  「そんなの嫌に決まってるでしょ……私はママと暮らしたい」
 
  「だろうな。やっぱ親父に講義しに行くか」
 
  「ダメだよ。もしママと暮らせる事になっても、ママが2人を育てなきゃいけないんだよ?絶対苦労かけちゃうよ」
 
  「まあ、確かにな。けど、お前は母ちゃんと暮らしたいんだろ?」
 
  「当たり前だよ…」
 
  「じゃあ親父に頼んでみる。俺とサキを交換してくれって」
 
  俺は妹の返事を聞かず部屋を出て行き、親父に電話をかけた。
 




32:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:37:23.98 ID:THPrRfou0

結果はダメだった。
  いくら頼んでも親父は了承してくれず、俺は親父に断る理由を聞いた。
  親父は「お前のことあんまり好きじゃないんだ」って言った。
  どうやら俺は親父に嫌われていたらしい。
  思わず笑ってしまった。
  こんな下種な親って本当にいるんだな~、って。
 
  で、俺がその事を妹に伝えると、妹は「ありがと。いいよ、私が我慢すれば」と、言った。
  なんか自分にムカついてきた。
  だが俺は何も出来ず、結局時間だけが過ぎていった。
 




31:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:36:31.32 ID:qJRTY+gaO

男親からしたら娘の方が可愛いんだろな
 
  てかなんで母親はわざわざキャバで働いたんだ
 




33:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:43:32.83 ID:THPrRfou0

>>31
  借金があってさ。
  親父の給料だけじゃ、食っていけなかったんだよね。
  母ちゃんも最初は牛乳配達をしてたんだけど、給料が少なくてさ。
  それで、給料のいいキャバで働く事になったんだ。
 
 
  で、住む家も決まり、母はある意味原因となったキャバをやめ、塗装工場で働くことにした。
  引越し日。妹は大泣きして、母ちゃんに抱きついていた。
  母ちゃんも大泣きしながら「新しい家は近いし、いつでも会いに来てね」と、妹に言っていた。
  俺もその光景を見て泣きそうになったが、我慢した。
  単に恥ずかしかったから。
 




34:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:44:27.84 ID:Qc6zNK+t0

ゴミクズだな
 




35: 忍法帖【Lv=31,xxxPT】 :2012/01/11(水) 19:44:47.07 ID:RsnoMiL10

父親最低だな
 




37:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 19:52:47.67 ID:THPrRfou0

引越しを終えて、新しい生活にも慣れてきた頃、俺はとりあえずバイトを始めた。
  ちなみに引越し先は2DKのアパート。
  母ちゃんの新しい就職先は給料が少ないので、俺もバイトをしなくちゃなあ、と思ったからだ。
 
  居酒屋の週4日バイトをして、祖父のやっている電気屋?(現場に出て電気関係を付けたり、修理するやつ)で、休日バイトをしていた。
  結構忙しい日常だった。
  ちなみに1ヶ月で10万ほど稼いでいる。
 




40:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:02:03.94 ID:THPrRfou0

そんなこんなで過ごしていくこと数ヶ月。
  ちょうど高1の冬休みのことだった。
  その日はバイトが休みで、家でまったりしていた。
  すると、家のチャイムが鳴った。
  出てみると、そこには大荷物を持って泣きながら立っている妹がいた。
  状況がよく掴めなかったが、とりあえず妹を家にあげて話を聞く事にした。
 
  「どうしたんだ?そんな大荷物で」
 
  「……家出してきた」
 
  「は?なんで?」
 
  妹の話を聞くと妹はどうやら親父の家で、孤立していたらしい。
  弁当がある日は弁当を作ってもらえず、飯も夕飯以外は作ってもらえなかったり、洗濯は妹に押し付け、旅行の時は家に置き去りにされたらしい。
  修学旅行の時も小遣いなど貰えず、先生に借りたとか。
  とりあえず「は?」ってなった。
  俺は混乱しながら親父に電話をかけた。
 




45:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:05:34.20 ID:Qc6zNK+t0

腐ってやがる
 




46:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:09:20.99 ID:THPrRfou0

電話に出た親父に俺は、先程聞いたことを問いただした。
  親父は無言で聞いて、最後に「サキに変われ」と言った。
  俺は渋りながらサキに電話を渡す。
 
  電話を受け取って親父と話しているサキは、何故か謝ってばかりだった。
  それを横で聞いていた俺は段々苛立ってくる。
  電話ごしから聞こえてくる親父の怒声。
  泣きながら謝るサキ。
  我慢の限界だった。
  俺は携帯を引ったくり、親父に一言言った。
 
  「お前、殺すわ」
 
  それだけ言って電話を切り、速攻で家を出て、チャリで親父の家に向かった。
  装備ととして、コショウ片手に。
 




50:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:11:42.29 ID:QYYhLDk8O

コショウwwwww
 




51:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:17:36.55 ID:Z7J/NTiK0

コショウを目に入れられると死にそうなぐらい
  苦しいぞ
 




54:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:20:45.91 ID:QYYhLDk8O

>>51
  コショウでなくても目なら痛いとおもうの…
 




53:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:18:30.27 ID:THPrRfou0

俺は親父の家に着くと、チャリを投げ捨て、玄関からリビングに浸入した。
  殺すとか言ったけど、そんなつもりは毛頭ない。
  ただ、ぶっ飛ばしに行くだけだ。
 
  リビングには、昼間からハッスルしている親父と浮気相手。
  それを見た瞬間、呆気をとられた。
  なにしてんのこいつら?
  と、思いながらコショウ片手に立ち尽くした。
 
  親父とババアは突然の俺の訪問に驚いたのか、「は?」って感じだった。
  数秒後、親父は「何勝手に入ってきてんだ!!」と怒鳴りながら、急いでズボンを装着しようとしていた。
  ババアは「きゃあっ」とか言いながら、その場にうずくまる。
  はっきり言って、キモかった。
  興奮するどころか、賢者モードに突入するような気分だった。
 




56:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:26:14.16 ID:THPrRfou0

ババアの裸を見て、意識を覚醒した俺は直ぐに行動に移った。
  ジーパンを履くことに手こずってる親父にタックルをかまし、前もって全部の蓋を取っておいたコショウをぶっ掛けてやった。
  ザバァっと砂を落とすように親父の顔面に落ちるコショウ。
  部屋は見る見るコショウで埋まっていった。
  親父は変な声を上げながら、のたうちまわる。
  ババアも被害を喰らったらしく、くしゃみばっかしていた。
  俺はサバゲー用のゴーグルとマスクを装備していたので無傷。
  自爆するほどバカじゃない。
 
  ここから俺の親父に対する制裁が始まった。
 




60:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:29:52.90 ID:gDKW6T7A0

マスクとか周到すぎるだろww
 




61:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:30:13.45 ID:QYYhLDk8O

どんな装備してんだよwww
  カッとなってその装備を持ち出す>>1もなかなか…
 




63:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:31:50.02 ID:THPrRfou0

殴る、殴る、蹴る、殴る、蹴る。
  とりあえず、本能のままにボコした。
  偶に反撃を喰らったが、気にせず攻撃。
  10分ほど殴ったら、親父は顔中腫れていた。
  そろそろいいだろうと思い、親父から離れると、ババアが奇声を上げながら突っ込んできた。
  とりあえず蹴りで反撃。
  女だからって容赦するつもりはない。
  こいつだって妹を苛めてたし。
  うずくまる女を横目に、俺は逃走した。
 




65:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:35:28.15 ID:/6p5hd3q0

>>63
  何この爽快感。
 




67:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:38:12.83 ID:bdK70Visi

裸の鬼女が奇声あげて突っ込んでくるなんて。。。
 
  ホラーだな。。。
 




70:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:38:30.89 ID:THPrRfou0

家に着くと、妹に抱きついてる母ちゃんがいた。
  「ごめんね」と、ずっと謝っている。
  母ちゃんは俺に気づくと、俺に近づいてきてビンタした。
 
  「アンタは何やってるの!」
 
  「だってムカついたから。母ちゃんもサキの話聞いたろ?」
 
  「聞いたわよ。確かに殺したいほど憎い。けど、手を出したらアイツらと同じよ」
 
  「でも我慢できなかったし」
 
  「少しは後のことも考えなさい!あの人の事だから絶対何か仕返ししてくるわよ」
 
  あ…。
  俺は母ちゃんの言葉で初めて、自分がどんだけ先走った行動をしたか実感した。
 
  そして、家族会議が行われ、サキはウチで匿うことにした。
  これからは弁護士に頼んで、妹を取り戻すバトルの始まりである。
 




72:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 20:48:34.50 ID:THPrRfou0

次の日から、親父が家を訪ねてくるようになった。
  おそらく、というか絶対仕返し。
 
  家に居る時は居留守を使い、学校帰りを狙って家の前で待ち伏せされた時は、チャリで逃走。
  妹も巻き込まれるかも知れないので、妹の担任に頼んで帰りは送ってもらうことにした。
  俺の前の担任ということもあったので、事情を話したら快く了解してくれた。
  本当にこの人は教師の鑑だと思った。
  母ちゃんも何度か出遭わせたらしいが、うまくスルーしたようだ。
 
  そんなこんなで2週間ほどたち、親父はやっと諦めた。
 




84:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:18:27.36 ID:E/UTyUYl0

妹ちゃんはこんな兄ちゃんいていいな
 




86:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:27:50.17 ID:THPrRfou0

で、親父が諦めてからは3人で結構楽しく暮らしていた。
  マイホームには部屋が2部屋。片方が俺の部屋で、もう片方は食卓用の部屋だ。
  食卓用の部屋はテーブルなどが置いてあるので、母ちゃん1人の寝るスペースだけで限界だった。
  という訳で、俺は小学校の時のように妹と共同で部屋を使うことになった。
  一応言っておくが、妹に欲情なんてせんぞ。
  小さい頃から一緒だったから、そんな気持ちにはならない。
  まあ、妹と同じ部屋になってしまったから、夜の自家発電には苦労したけど。
 
  とまあ、それはさておき。
  俺達は弁護士を雇って、妹の親権を奪うための戦いが始まった。
 
  そして月日がたち、2月。
  家庭裁判所で『第一回・さっさと親権寄こせや大会』が実施された。
 




89:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:35:22.21 ID:THPrRfou0

まずは両方別室に別れて、仲介人?的な人に色々話す。
  俺達は家庭事情と妹のされてきたことを仲介人に話す。
  そして此方の目的である、妹の親権の変更を伝えるよう言った。
  仲介人は俺達の話を聞くと、相手側に伝えるために部屋を出て行った。
 
  そして数十分後。
  仲介人の人は苦笑いしながら入室してきた。
 
  「あちらの意見を聞いてきましたので、お伝えしますね」
 
  「はい」
 
  「なんでも、親権は譲らないそうです」
 
  「え?理由はなんですか?」
 
  「家の墓を守るためだそうです」
 
  なんぞそれ。
 




92:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:41:57.58 ID:/6p5hd3q0

>>89
  なんぞこれーーーーーーー!!!
 




94:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:42:35.60 ID:THPrRfou0

俺達は呆気をとられた。
  仲介人は苦笑い。
 
  「えっと、虐待のような事をしていた件については何て言っていましたか?」
 
  「はい。教育だと言っていましたね」
 
  「あんな事のどこが教育なんですか?」
 
  「すみません。私に言われましても…」
 
  「ああ、そうですね。すみません」
 
  「他にも色々言われていましたが、はっきり言って、この件とはまったく関係のない話です」
 
  「そうですか…」
 
  「はい。一度話し合ってみますか?私達が間に入るので、暴行などはさせませんので」
 
  「そう…ですね。一度話し合ってみます」
 
  俺達は親父達との直接バトルのために、部屋を移動された。
 




95:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:47:38.17 ID:GQIBPgrS0

「教育」は虐待してるやつの常套句だからな
 




98:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:56:53.19 ID:E1Wo61de0

暴力と教育は違うし、怒るのと叱るのも違うよ
 
  一部の親は色々間違ってる

 




93:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:42:03.19 ID:4D/4QKQA0

てか、借金で誰が作ったもんなの?
 




96:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 21:50:58.99 ID:THPrRfou0

>>93
  親父です。
  一度、飲み屋を起こしたのですが失敗したらしく、母と結婚する前には、既にあったそうです。
  300万ほど…。
 
 
  で、親父達の面会のために、俺達は先に部屋に通されました。
  しばらくすると、親父とババアが仲介人の後に続いて入室してきました。
  俺と目が合うと、いやらしい笑みを浮かべて此方を見てきました。
  しかしこの時、予想外の事が発覚した。
 
  「ぅはっ」
 
  俺は見てしまった。
  親父が笑った時、上と下の前歯が一本ずつ抜けてるところを。
 
  「ちっ」
 
  俺が吹いた事が気に入らなかったのか、親父は苛立ちげに舌打ちをし席に着いた
  ババアも微かに俺を睨んでいる。
  なんというか、ざまぁって気分だった。
 




101:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 22:05:17.61 ID:THPrRfou0

そして俺達の向かいに親父達。
  仲介人に弁護士という面子で、バトルという名の面会が始まった。
 
  「ではまず、此方の意見を聞いてください」
 
  俺達は仲介人に言われ、母ちゃんが喋ろうとした時だった。
  突然、親父が母ちゃんが喋る前に、ある事を言い出した。
 
  「弁護士さんさぁ。これは家族間の話合いだろ?関係ない奴には退出して欲しいんだけど」
 
  「それは出来ません。これが決まりなので」
 
  「弁護士さん達のことじゃないよ。そこの子供のことだ」
 
  そう言って、俺を指差す元・親父。
  とうとう頭まで狂ったか。
 
  「俺は母ちゃんの息子だろ。家族じゃないか」
 
  「お前まだ聞いてなかったのか?お前はソイツ(母)の息子だけど、俺の息子じゃないぞ」
 
  は?
  何言ってんのコイツ?
  まあ、確かに今はコイツの息子じゃないけど。
 
  「お前(母)まだ聞かせてなかったのか。コイツがお前の前の男の子供だって」
 
  予想外の発言が親父の口から出た。
  俺が母ちゃんの前の男の子供?
  じゃあ、俺は元・親父とは血が繋がってなくて、妹とは父親違いの兄妹?
 
  普通はこんな事実を知ったら、動揺するかもしれないが、何故か俺は他の事を考えていた。
 
 
  俺ってギャルゲーの主人公みたいじゃね?
 




104:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 22:07:24.34 ID:10THkk7R0

妹のスペック教えてクレソン
 




119:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 22:20:10.80 ID:THPrRfou0

>>104
  妹のスペックは…
  結構おとなしい
  チビ
  ぺチャ
  黒髪ロング
  顔は掘北真希を幼くした感じ。
  まあジジイも母ちゃんも言いたくないけど、いい顔立ちしてっからな。
  俺?
  まあ、普通の少年ですよ。
 




116:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 22:16:08.06 ID:THPrRfou0

妹はジジイ(親じゃないってわかったから)の発言にビックリしている。
  母ちゃんは俯いていて、俺はギャルゲーの事を考えていた。
 
  「ママ、本当なの?」
 
  「……そうよ。俺は私の昔の彼氏の子供よ」
 
  母ちゃんが昔話を語り始めた。
  弁護士も関係のない話だが、黙って聞いてくれていた。
  簡潔に説明すると、俺は母ちゃんと親父が知り合う前の彼氏の子供らしい。
  そいつは単身赴任をしていたらしく、母ちゃんのバイトしていた居酒屋で偶々知り合ったそうだ。
  それからその男は居酒屋に通い詰めて、母ちゃんと仲良くなり、付き合うことになったらしい。
  ちなみにソイツは妻が居た。
  所謂不倫ってやつだ。
  で、ヤって、俺が出来たと。
  子供が出来たと聞かせた翌日から、その男は姿を眩ましたらしい。
  母ちゃんはソイツの事は忘れて、俺を産むと決めた。
  俺が産まれて直ぐに、親父と知り合って結婚したらしい。
  次の年には、サキが誕生。
  というのが、俺の出生の話だった。
 




120:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 22:25:55.63 ID:THPrRfou0

母ちゃんは話終えると、俺に謝ってきた。
  とりあえず一言。
  母ちゃんって男運ないな。
  はっきり言って動揺はしなかった。
  別に本当の親父なんて今更興味もないし。
 
  「おい。俺がアンタの息子じゃなかったのは、実際どうでもいい。けど俺はサキの兄貴だし、母ちゃんの息子だよ。関係なくはない。むしろ、そっちのおばさんの方が関係ないだろ」
 
  「そうですね。戸籍上では息子さんとなっています。それと、そちらの奥さんも関係なくはないですよ」
 
  「わかったわかった。さっさと初めてくれ」
 
  ジジイが面倒臭そうに言う。
  母ちゃんを捨てた男も最低だけど、コイツも相当な奴だと思った。
 




125:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 22:33:15.71 ID:THPrRfou0

で、話し合いが始まったわけだが…。
  まったく意味不だった。
  なんかババアが反論しまくって、ジジイが「そうだそうだ」と言ってる感じ。
  ババアが出しゃばる意味がよくわからん。
  しかも、ババアはこんなことを言い出した。
 
  「私は彼と結婚してサキちゃんの母親になるために、病気の母親を置いてきたんですよ!なのに私の覚悟を無駄にして、サキちゃんの親権を譲れですって?そんなことをするなら慰謝料を請求します!」
 
  「は?」
 
  「私はサキちゃんの母親になれるように努力したのに…。人の良心をなんだと思ってるんですか!?」
 
  どうやらこのババアにとって、サキに対しての扱いは良心でやったものらしい。
  ひとつ言いたい。
  日本語の勉強をし直してきなさい。
 




133:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 22:48:02.29 ID:THPrRfou0

そして、ここからババア無双が始まった。
  弁護士が止めても喋るのをやめず、此方が口を挟む隙もないほどの見事な早口。
  しかも声はでかいし、机に唾がいっぱい飛んでる。
  母ちゃんは呆然として、妹は怖いのかビクビクなっている。
  弁護士と仲介人の人は苦笑いしてるし、俺は笑うのをこらえていた。
  マシンガントークとは、まさにこのことだろう。
  さてここで、記憶に残っているババアの言葉を書き記します。
 
  ババア曰く「私はサキちゃんのために彼と結婚した」
 
  ババア曰く「俺は犯罪者」
 
  ババア曰く「母ちゃんは尻軽女」
 
  ババア曰く「親権を譲るなら、私は地元に帰る」
 
  ババア曰く「私は看護師の仕事を捨てて彼と結婚した。親権が欲しいなら、看護師をやめた時から今に至るまでの、給料分の慰謝料を払え」
 
  そして最後に、とんでもない嘘を言い出した。
 
  「俺はサキちゃんを犯している」
 
  なんぞそれ。
 




145:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 22:57:56.56 ID:THPrRfou0

最後の言葉には全員ビックリ。
  ジジイも「え?」って顔をしている。
 
  「意味がわからないことを言わないでください。俺は妹に欲情するほど落ちぶれてません」
 
  「嘘言いなさい!私は見たんだから!!」
 
  「そっちが嘘を言うな。あんまり質の悪い嘘を言うんじゃねえよ」
 
  俺は流石にイライラしていた。
  だって、いきなり俺が性犯罪者扱いされたんだ。
  切れないほうがおかしい。
 
  「本当なんですか?」
 
  「ええ!私はこの目でしっかりと見ました!!」
 
  「いえ、貴方に聞いているのではなく、お兄さんへ聞いているのです」
 
  「そんなことするはずがありません。サキは妹ですから、汚すような真似なんて絶対しません」
 
  「そうですか。サキさん、本当に何もされていませんか?」
 
  「はい」
 
  「嘘言いなさい!!貴方達は本当に嘘ばっかり!!人間として最低ね!!」
 
  「申し訳ございませんが、貴方は少し発言を控えてください。最悪の場合、名誉毀損で訴えられますよ?」
 
  仲介人の言葉にババアは鼻息を荒くしながら、席に着く。
  ババアの悔しそうな顔はメシウマ。
 




150:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:06:33.51 ID:THPrRfou0

そしてここからは再び意見の交換が始まった。
  どうやらジジイたちは、絶対にサキを渡したくないらしい。
 
  「では、両方他に意見はございませんか?」
 
  「俺は親権を譲るつもりはない」
 
  「私は親権を渡してもらえるまで諦めません」
 
  「そうですか。では、「あの、1ついいですか?」…なんですか?」
 
  またお前か。
  いい加減黙って欲しい。
  ババアは先ほどとは違う様子で、落ち着いて話始める。
 
  「私は看護師をやっていました。結構大きな病院で」
 
  「はい。先ほど聞きました」
 
  「私は思うんです。本当はサキちゃんも彼の子供じゃないって」
 
  「は?」
 
  「私は看護師をやっていたからわかるんです。サキちゃんと彼は血が繋がっていません。嘘だと思うならDNAでも調べてください」
 
  なんぞそれ。
  どうやら最近の看護師は見ただけでDNAとかわかるらしい。
 




151:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:08:20.30 ID:5GRq/1fG0

BBAすげえw
 




153:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:08:56.32 ID:VL9gN1+GO

BBAかっけー
 




152: 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2012/01/11(水) 23:08:51.30 ID:3tIj/RH/0

繋がってないなら尚更、血縁じゃない親父と一緒に住むのはおかしいだろ
 




157:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:10:17.53 ID:Yrt7e7KY0

親権捨てる気かwww
 




161:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:13:14.65 ID:THPrRfou0

結局ババアの意味不明な発言はスルーされ、今回はお開きになった。
  弁護士曰く「この戦いは長くなります」らしい。
  まじでやめて欲しい。
 
  そして家に着き、夕食時。
 
  「お兄ちゃん、ママ。今日はありがと」
 
  「別にいいのよ。サキのためだし」
 
  「つうか、あのおばさんは何だったんだ?」
 
  「本当、人間って怖いわよね」
 
  「ああはなりたくない」
 
  3人で笑い合う食卓。
  これが一番だと思う。
  ジジイとは別れて正解だっただろう。
 
  あ、ちなみに妹は俺と同じ高校を受かりました。
 




168:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:20:53.81 ID:Q0pze72D0

どこで見つけてきたんだ、こんなBBA…
 




169:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:21:57.02 ID:THPrRfou0

そして大地震の日。
  関係ないけど、ちょっとアカン事件が起きた。
 
  これは母親が仕事でいなくて、バイトが休みの日。
  学校が早く終わり、俺は家に居た。
  妹も卒業式が終わり、家でグータラ。
  しかし、この時なんて地震が起きるとは思っていなかった。
 
  で、地震直後に事件が発生するんだが……飛ばして先に進む?それとも書く?
 




179:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:28:12.02 ID:THPrRfou0

地震が起きる数分前。
  俺はカップラーメンを啜りながらテレビを見ていた。
  妹は漫画を読みながらゴロゴロしている。
  まあ、なんの変わり栄えもない日常だ。
  そして、事件は起きる。
 
  「ん?どこ行くんだ?」
 
  突然妹が立ち上がった。
  俺の質問に何故か睨んでくる。
 
  「普通聞く?」
 
  「ああ、便所か」
 
  「バカ、アホ」
 
  そして妹が部屋を出ようとしたとき、あれは起こった。
 




185:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:33:42.87 ID:THPrRfou0

突然の大きな揺れ。
  俺の膝にかかる緑の狸。
  こける妹。
  ボロアパートなので、とんでもなく揺れた。
  はっきり言って、日本沈没するかと思った。
 
  「きゃあ!」
 
  「ちょっ!サキ、テーブルの下に隠れろ!!」
 
  「狭くて入んないよ!!」
 
  「そうだった!とりあえず座布団で頭を守れ!!」
 
  「うん!」
 
  サキは近くにあった座布団を頭に被る。
  天井にヒビ、そして壁に亀裂が入る。
  頭上からはなんかパラパラ落ちてくるし、はっきり言って死ぬと思った。
 




191:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:37:45.77 ID:THPrRfou0

そして、釣り下がってた電気がドーンッ!!
  テーブルの上に落下した。
  俺はサキの身体を守るように抱えていた。
  そのお陰か、飛んできた破片が座布団でガードされる。
 
  しばらくすると地震は止んだ。
 
  「……大丈夫?」
 
  「うん、収まったみたいだ」
 
  部屋を見渡すと、ビックリ。
  もう滅茶苦茶だった。
 




194:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:41:16.95 ID:eecwfoNr0

1はどの辺の地域なんだっけ?
 




202:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:44:29.85 ID:THPrRfou0

>>194
   茨城県の海の近く。
  歩いて15分くらいのところに海があるよ。
 




199:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:42:46.42 ID:THPrRfou0

とりあえず外に逃げる事に。
  俺は財布とケータイを持って、部屋から出ようとする。
  と、サキが腕を掴んできた。
 
  「ちょっと、外出る前に…」
 
  「ああ、トイレね。行ってこいよ。ここで待ってるから」
 
  「うん」
 
  サキは部屋の引き戸を空けようとする。
  ギッギッ
  なんか変な音がした。
 
  「お兄ちゃん!ドアがうごかない!!」
 
  「は!?」
 
  とりあえず確かめてみる事に。
  うん。開かなかった。
  なんか、木の引き戸にいっぱい亀裂が入っている。
  ここは1階だから、おそらく上の重圧に耐えられなかったのだろう。
 
  とりあえず、俺は内心焦りまくりだった。
 




211:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:53:21.90 ID:THPrRfou0

まじでヤバイ。
  俺と妹はかなり焦っていた。
  で、2人で話し合った結果。
  母ちゃんが帰ってきたら助けを呼んでもらおう。
  ということになった。
 
  とりあえず俺は落ち着くために、半分ほどこぼれた緑の狸を食べる。
  妹は何故か足踏みをジャンプを繰り返していた。
 
  30分後。
  俺は妹の漫画を読んでいた。
  妹は泣きべそをかきながら足踏みしている。
 
  なんかもう、俺も混乱してたんだろうね。
  こんな時に漫画を読むなんて。
 




220:名も無き被検体774号+:2012/01/11(水) 23:59:05.90 ID:THPrRfou0

「もう漏れる~~~~!!!!」
 
  「我慢しろ。助けがくるまで」
 
  「何時になるの!?本当に限界なの!!」
 
  「はあ、仕方ないな。じゃあ漏らせ」
 
  「絶対やだ!!」
 
  兄の前で痴態は見せられないか。
  まあ、当たり前だよな。
  と、俺の目にあるものが入る。
 




226:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:03:34.59 ID:n2XpxLxW0

押入れ。
  それは便利な収納スペース。
 
  「押入れでしてくれば?」
 
  「やだよ!」
 
  「じゃあ漏らすか?」
 
  「……わかった。絶対見ないでよね。耳も塞いでて」
 
  「おーけー」
 
  サキはブツブツ言いながら、押入れを空けた。
  いや、開いたは開いたが、引き戸は途中で止まった。
 
  「ここも開かないよ!?」
 
  「マジか」
 
  押入れの引き戸は腕一本入るかくらいで、動きを止めていた。
 




233:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:09:14.42 ID:n2XpxLxW0

サキは、もう泣きそうな顔をしていたので、仕方なく押入れを破壊することに。
  俺は薄型テレビを構えて、木で出来た押入れの引き戸にフルスイングした。
  結構、穴を開けることは出来たが、薄型テレビは木に負けた。
  要するにバラバラ。
 
  仕方がないので着ていたパーカーとTシャツを脱いで、両手に装備。
  開いた穴に手を入れて、押入れを破壊した。
  力は結構あるけどきつかった。
  リンゴを潰すよりきつかった。
  ちなみに、握力は68あります。
 




239:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:14:19.80 ID:n2XpxLxW0

そして、ようやく人一人入れる穴を作った。
 
  「ほら、これでいけるだろ?」
 
  なぜか妹は呆然としていた。
  しかし足踏みは絶やさない。
  まあ、兄が扉を破壊するなんて珍しい光景だよな。
 
  「漏れるんだろ?早く行けよ」
 
  「あ、うん。……ねえ、もしかして押入れの中でするの!?」
 
  「当たり前だろ。お前もさっき了承したろ」
 
  「隙間から漏れてきちゃうでしょ!!」
 
  「あ~、んじゃ、これ使え」
 
  俺は緑の狸の空カップを渡した。
  妹は渋々受け取り、押入れへ。
 




243:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:18:57.65 ID:gKrdLJ1l0

黄色の狸
 




244: 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2012/01/12(木) 00:19:48.70 ID:riwar65s0

>>243
  だれうまwwww
 




248:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:21:50.41 ID:n2XpxLxW0

で、俺はサキの放尿音をBGMに、窓から外を眺めた。
  駐車場の壁が崩壊していて、水がベランダに浸入してきていた。
  窓ガラスの下の部分が、なんとか水の浸入を防いでくれている。
  あと1cm水が増えれば、きっと部屋にも侵入してくるだろう。
 
  と、放尿音が止まった。
  しばらくして、赤い顔をしたサキが出てくる。
 
  「聞いた?」
 
  「あ?なにを?」
 
  「いや、なんでもない…」
 
  「しかし長い小便だったな。溢れなかったか?」
 
  無言で蹴られた。
  失言だったか。
 




252:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:26:30.06 ID:n2XpxLxW0

で、俺は押入れでピンときた。
  俺の部屋はちょうど隣。
  俺の部屋の押入れの位置も、居間の押入れの横に設置されてるはずだ。
  壁は薄いと思うし、ぶっ壊せば出られるんじゃね?
 
  俺はサキに考えた事を伝えて、押入れに進軍した。
  入る時にサキが「足元には注意して」と言っていた。
  暗いからかな?
  そう思い、押入れに侵入する。
 
  今思えば、サキの言葉は違う意味だと思う。
 




257:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:32:23.19 ID:n2XpxLxW0

で、浸入には成功した。
  壁を殴ろうとしたら、外から母ちゃんの声が聞こえた。
  俺は殴るのをやめて、嬉しさのあまり、外に飛び出そうとした。
  方向転換しようとした時、足に何かが当たって倒れた。
  靴下が湿った。
  とりあえずなかったことにして、外に出ると、窓の外に母ちゃんと知らないおっさんがいた。
 




260:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:35:33.17 ID:mflFVms60

し、知らないおっさんだと!?
 




261:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:35:34.66 ID:ejmU1bQC0

待て
  どうやって外に出れたんだ
 




266:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:39:41.70 ID:n2XpxLxW0

俺達が手を振ると、母ちゃんも嬉しそうに手を振った。
  サキは泣いていた。
  俺も思わずウルッとした。
 
  で、業務服きたおっさんがベランダに置いてあったデカイスコップで、割れた窓の尖った部分を破壊してくれた。
  やっと出れると思ったとき、また余震が来た。
  結構デカかった。
  俺も思わずふら付いてしまう。
  おっさんもふら付いて、窓際に手をついてしまった。
  おっさんの手にガラスの尖ったのが刺さった。
  おっさんは変な顔をしながら呻っていた。
  でも、気合で引っこ抜いたおっさんは凄いと思う。
 
  で、この後救出された俺達は、避難所である高校へ向かった。
 
  ちなみに助けてくれたおっさんは、母ちゃんの同僚で中谷さんと言うらしい。
 




270:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:43:35.27 ID:n2XpxLxW0

で、この後靴を履かずに高校に向かった。
  結構な人が着ていた。
  友達もいたので、一安心。
 
  俺達は高校で一晩すごして、千葉県の祖父の家へと向かった。
 
  で、親権問題に戻ります。
 




271:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:44:19.34 ID:DBxsrAht0

要するに妹のおしっこが足にかかったって話だな
 




272:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:45:12.88 ID:n2XpxLxW0

>>271
  そうですww
  あれは一生忘れられない…
 




283:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:51:13.18 ID:n2XpxLxW0

で、裁判所も地震のことで結構ゴタゴタしていたらしく、裁判が行われたのは9月のことだった。
  その日は久しぶりに家庭裁判所に向かい、久しぶりにジジイ&ババアに会った。
  死ねばよかったのに…。
 
  とりあえず、前と同じように話し合い。
  この日は何故か、ジジイとババアも面倒くさそうにしていた。
  そして話し合いが始まると、ジジイは空返事で答え、ババアは地震での被害の事を愚痴っていた。
 
  ババア曰く「犬が死んでしまった」とか
 
  ジジイ曰く「仕事がクビになった」とか
 
  正直、ざまぁと思った。
 




288:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 00:55:54.99 ID:n2XpxLxW0

で、話し合いと言っていいのか分からないものが続いた。
  そして、ジジイが衝撃の一言を発する。
 
  「こっちは今大変なんだよ。正直、サキなんかに構ってる暇わねえよ」
 
  こいつ、殺してやろうと思った。
  今まで散々サキを泣かせておいて、今は構ってる暇がない?
  こいつはマジでキチだった。
  殴ろうとして席を立ったら、弁護士の人が止めてくるし。
  なんかもう、イライラが溜まっていった。
 




292:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:00:38.51 ID:n2XpxLxW0

結局、ジジイは親権を俺らに渡した。
  なんか、予想以上に呆気なく終わった。
  最後にババアが、
 
  「で、慰謝料の方はおいくらくれるんですか?」
 
  とか言っていた。
  仲介人の人は軽くスルー。
  心の中で仲介人を褒めた。
 
  そして帰りの駐車場。
  俺は車に乗り込もうとするジジイを、思いっきりぶん殴ってやった。
  そして、さっさと車に逃げ込んでその場から去った。
 
  今回の親権問題は本当になんだったのかと思う。
  とりあえず、ジジイとババアがキチということで納得した。
 




294:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:04:25.89 ID:n2XpxLxW0

で、今現在は仲良く3人で過ごしている。
  妹は国立の大学に入るために、必死に勉強中。
  俺はバイトをしながら、臨床心理学の勉強をしている。
  母ちゃんは最近給料が上がったと喜んでいた。
 
  と、一応ハッピーエンドなのかな?
 
  まあ、今は楽しくやってます。
 
  では、今まで付き合ってくれた方々。
  ありがとうございました!!
 
  なにか質問があったらどうぞ。
 




299:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:06:33.04 ID:DBxsrAht0

>>294
  とりあえずどんなにムカついても簡単に人を殴るな
  傷害で訴えられたらほぼ確実に負けるんだぞ
  母親と妹に迷惑かけることになる
  気をつけろ
 




304:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:08:00.85 ID:n2XpxLxW0

>>299
  ああ、なるほど。
  忠告受け取っておきます。
 




354:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:38:40.45 ID:d6a1ygfD0

きっとあなたが居なければ、お母さんも妹さんも今も辛い目にあって
  いたでしょうね。本当に立派なお兄さんだと思います!
  末永く平穏な日々が続きますように。
  あと、これから先、あの人達があなた達の周りをウロつくようであれば
  早めに警察に相談しておくといいですよ。
 




356:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:40:54.74 ID:n2XpxLxW0

>>354
  そういってもらえると、嬉しいです。
  そうですね。警察最強ですから。
 




323:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:20:00.43 ID:2nOfQKhUO

1みたいな息子欲しいわ。お母さんを大切にね。妹さんが国立受かります様に。1が素敵な人生を送れます様に。祈ってます。
 




328:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:21:49.38 ID:n2XpxLxW0

>>323
  ありがとうございます。
  これからは幸せになれるように努力しますね。
 




363:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:55:35.85 ID:n2XpxLxW0

さて、それじゃあそろそろ寝ますね。
  ここまで着てくれてありがとう!
 




364:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 01:57:29.81 ID:OKaIDzKB0

おつかれさん
 




367:名も無き被検体774号+:2012/01/12(木) 04:03:44.93 ID:HpH9Co3A0

クズな親父と血縁なくてよかったな
 
  おまいは優しいオトナになるんだぞ
 




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