1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:12:01.53 ID:9BMi3k610
少年「へへ、昨日の夜に餌と罠仕掛けてたんだ」
ニート「……」
友達「でも、捕まえてどうするの?」
友達「少年の家ってペット禁止じゃ……」
少年「うん、それなんだよな問題は」
少年「絶対反対されるから、押し入れでこっそり飼ってみる」
少年「餌って俺たちと同じでいいのかな」
友達「うん、同じでいいって本に書いてた」
友達「でも野生のニートの場合は違うかも……とりあえず、暴れないようにちゃんと繋いでね」
友達「僕んちの犬の首輪貸そうか?」
少年「いいの? ありがとう!」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:16:33.42 ID:9BMi3k610
ニート「……」
少年「今日からここがお前の家だよ! 鳴いたら駄目だからね!」
少年「お母さんやお父さんにばれないようにしなきゃ。分かった?」
ニート「……」コクン
少年「思ったより大人しいなぁ。野生のニートってこんな感じなんだ」
少年「ええと餌……とりあえずキュウリあげとこう。はい!」
ニート「……」ポリポリ
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:17:39.57 ID:9BMi3k610
今から十五年前、いわゆるニート税が導入された。
定職に就かず家に引きこもっている成人に対しての課税は波紋を呼び、社会問題にまで達した。
今では落ち着きを見せたものの、保護者に見捨てられ路頭に迷う青年は後を絶たない。
ナレーション『今夜はそんな若者たち、いわゆる「野生ニート」について議論します』
父「……そういえば一時期すごかったなぁ、野生ニート」
少年「!」ドキッ
少年「……俺生まれる前だから分かんないや」
母「分からなくていいわよ、一部の野生ニートが犯罪すれすれのことをしでかした時代なんて」
母「一部とはいえ、本当に怖かったんだから」
父「まあ確かに、死ぬしかない状況で自暴自棄になるのも分からなくないけど……」
父「今は職業安定所も発達したし、何よりニートの不法追放も犯罪になったからな」
母「あの頃はまさか、ペットショップでニートが買える時代が来るとは思ってなかったわ」
少年「じゃあ、ニートはいいペットなんだね?」
母「ええ、ちゃんとしつけられてればね……放し飼いや野生のニートには気をつけなさいよ!」
少年「……はい」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:18:27.83 ID:9BMi3k610
少年「おやすみ」
少年「……」コソコソ
ニート「……」
少年「ごめんね遅くなって。はいおにぎり」
ニート「……」モグモグ
少年「あんまり食べないんだね」
少年「ねえ、何才なの? テレビで見た野生ニートより若く見えるんだけど」
ニート「……」プイ
少年「あっ、無視するな!」
少年「もう……汚れてるし、とりあえずお風呂入る? こっそりね?」
ニート「……」コクリ
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:19:22.41 ID:9BMi3k610
少年「そーっとね! うるさくしたら駄目なんだからな!」
少年「電気もつけられないけど……できるだけ急いで!」
ニート「……」シャワアアアア
少年「終わった? はいタオル」
ニート「……」フキフキ
少年「急いで部屋戻ろ! ほら早く!」グイ
ニート「……」スタスタ
少年「じゃ、また押し入れで……」
ニート「……」
少年「布団いる?」
ニート「……」フルフル
少年「そっか、おやすみ」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:21:25.85 ID:9BMi3k610
少年「はーい」
母「ちゃんと宿題するのよ」
少年「うん、いってらっしゃい」
バタン
少年「……ふぅ」トトト
少年「お母さんでかけたから出ておいで」
ニート「……」モソモソ
少年「はい、俺の分のチャーハン分けたげる」
ニート「……」モグモグ
少年「……何で何もしゃべらないの?」
少年「声が出ないとか?」
ニート「……」フルフル
ニート「……喋る必要がないから」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:22:00.12 ID:9BMi3k610
少年「しゃべったじゃん……ねえ、名前は? 年は?」
ニート「名前は言えない。歳は21」
少年「どうして言えないの?」
ニート「……親だった人に迷惑かかるから。分かる?」
少年「んー何となく」
少年「21才なんだ。いとこの兄ちゃんと同じくらいだね」
ニート「ふーん……」
少年「ねぇ、俺のペットになってよ! いいでしょ!」
ニート「俺はいいけど……そっちはいいの?」
少年「……お母さんにはバレないように、お願い! ご飯もちゃんとあげるから!」
ニート「……分かった」
少年「やった! じゃあ遊ぼ!」
ニート「……」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:23:41.54 ID:9BMi3k610
少年「!」
ニート「……」ササッ
少年「お、おかえり!」
母「あら、ちゃんと宿題終わってるのね? 今日はえらいじゃない」
少年「えへへ……」
少年「っ、ねぇねぇ俺お腹空いた!」
母「はいはい、今日はハンバーグ買ってきたからね」
ニート(……買ってきた、か)
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:24:51.24 ID:9BMi3k610
ニート「……俺が食べたら、バレるんじゃないか?」
少年「大丈夫だって、ご飯炊くの俺の仕事だし」
少年「その代わりおにぎりしかないけど……いい?」
ニート「充分」モグモグ
少年「へへ……」
少年「嬉しいな、俺ずっと兄弟欲しかったんだ」
少年「お父さんもお母さんも仕事忙しくて全然家にいないし、友達もみんなずっと一緒にはいられないし」
少年「ねえトランプやろう! ばばぬき!」
ニート「分かった」
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:25:48.66 ID:9BMi3k610
少年「まだバレてない、押し入れで飼ってるんだ」
男子「へーお前ニート飼ってんだ。いいなぁ俺もペット欲しい!」
男子「あ、じゃあ今度そのニート連れてきてくれよ! 一緒に遊ぼうぜ!」
少年「あーそれいいね! でもニート、あんまり外出たがらないんだよな」
友達「だってニートだもん」
少年「あ、そうか」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:26:21.70 ID:9BMi3k610
ニート「……おかえり」
少年「あれ、お昼ご飯? お母さん帰ってきたの?」
ニート「いや……俺が作った。暇だったし」
少年「へぇ! ニートって料理できるんだ!」
少年「いただきます!」モグモグ
ニート「……できると言っても、作ったの一年ぶりだけど」
少年「?」
ニート「何でもない……」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:26:49.71 ID:KP6rHKaX0
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:27:11.12 ID:9BMi3k610
友達「ふぅ……図書館は涼しくていいな、本もいっぱいあるし」
友達「ん? あの人……おーい!」
同級生「……友達くん?」
友達「夏休みなってから会ってなかったね、久しぶり」
友達「同級生くんも読書? どんな本読むの?」
同級生「……特に。ただ家にいたくなかっただけだし」
同級生「友達くんは……何それ『ニートの飼い方』?」
友達「うん、少年がニート飼い始めてさ、それで」
友達「でもそれがちょっと変わったニートでさ、すごく若いんだ」
同級生「へぇ、それは珍しいね。ペットショップで売ってるようなニートって全部どうしようもないおじさんばっかりだもんね」
同級生「よっぽどクズで使えなかったとか、超不細工とか?」
友達「ううん、ひょろっとしてて体力はなさそうだけど……見た感じは普通のお兄さんなんだ」
友達「だから困ってて……暴力なんか絶対振るわなそうだし、お酒も煙草もしなそうだし、本に載ってる注意書きが役に立たないんだ」
同級生「……そうなんだ、じゃあいいニートなんじゃない?」
友達「そうだといいな……同級生くん、ニートに詳しいの?」
同級生「違うよ。ただ、ニート一歩手前の人間をたくさん知ってるだけ」
同級生「会ってみたいな、そのニート……」
友達「……?」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:28:29.59 ID:9BMi3k610
ニート「しない」
少年「ネット環境は危険、過剰な性描写を含む作品も危険……うちにはないや」
少年「うーん……確かにこの本、役に立たないなぁ」
友達「それくらいしか見つけられなくて……」
友達「ねぇ、ニートって本当にニートなの? 本当は違うんじゃないの?」
ニート「そう言われても……基準が分からない」
友達「うんと、確か働かない、学ばない、そのための練習もしない……」
ニート「それが条件なら完全にニートだ」
友達「そっか……」
少年「でも、とりあえず人間と同じようにしてればいいんだよな! それだけでも分かってよかった!」
少年「友達、お昼ご飯一緒に食べようよ。ニート料理してくれるから」
ニート「じゃあ二人分だな、ちょっと待ってろ」
友達「何だかお手伝いさんみたいだね」
ニート「……」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:30:14.32 ID:9BMi3k610
少年「うん分かった、じゃあお昼食べたら行く!」
少年「友達も一緒に来るよな?」
友達「うん! ……あ、同級生くんも呼んでいい?」
友達「こないだ話したら、ニートに会いたがってたんだ」
男子「よし、じゃあ俺たち四人とニートで秘密基地な!」
男子「じゃあまた明日!」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:31:06.79 ID:9BMi3k610
ニート「……」コクリ
少年「あんまり楽しそうじゃないなぁ。外嫌なの?」
ニート「あまり好きじゃない」
少年「野生だったのに」
ニート「……」
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:32:01.26 ID:9BMi3k610
ニート(リード引っ張られると首輪が……)ゲホゲホ
男子「お、ニートだ! すげーほんとに飼ってんだな!」
同級生「……ほんとだ、友達くんが言ってた通りだね」
友達「ね? 全然違うでしょ?」
ニート「げほげほ」
同級生「体力なさそうなところはいかにもだけどね」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:32:36.64 ID:PxDQPK1O0
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:32:40.08 ID:9BMi3k610
少年「ニート、こっちが男子でこっちが同級生」
ニート「……こんにちは」
男子「えと、こんちは」
男子「へー……俺、野生のニート見たの初めてだよ。ペットショップにいる奴しか見たことない」
同級生「今はすぐ、職業安定所行って社会人になるからね……それにしても、本当に若いんだ」
少年「21才だって」
友達「そんなに若いの? じゃあどうして……」
男子「そんなことよりさ、遊ぼうぜ! ニートせっかくだから鬼やってよ!」
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:33:36.66 ID:9BMi3k610
友達「疲れた……」
同級生「僕も……」
男子「まったく、二人とも体力ないぞ!」
少年「そうだそうだ! ……でもニートが一番へばってる」
ニート「」
男子「大人のくせにー! あーでも確かに暑いな……プール行きたい」
ニート「……水浴びできるところなら知ってる」
ニート「この公園は広いから……そういうスポットがいくつか……」ゼェゼェ
男子「まじ? じゃあそこ行こうぜ!」
少年「元気だなー男子。みんな大丈夫? 歩ける?」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:34:24.22 ID:9BMi3k610
男子「水出てないじゃん」
ニート「ここに水道栓があるから、捻れば」キュイッ
シャアアアアア
少年「すごい! 噴水出た!」
ニート「噴水というかスプリンクラーだけどな」
男子「すげー涼しい! 今まで知らなかったよこんなの!」パシャパシャ
少年「わあい!」パシャパシャ
同級生「すごい、楽しそう。友達くん行こうよ」
友達「うん、でも服濡らしちゃうと……」
同級生「この天気じゃ乾くし、どうせ汗でびっしょりじゃん。変わらないよ」パシャパシャ
友達「……うん!」パシャパシャ
ニート「……」クス
ニート(俺は……日陰のベンチにいよう……)フラフラ
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:35:38.62 ID:YMZH8gpX0
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:35:39.93 ID:9BMi3k610
男子「じゃあまたな! 今日はすごく楽しかった!」
友達「僕も! じゃあね!」
同級生「また遊ぼうね」
少年「ばいばーい!」ブンブン
少年「……俺たちも帰ろうか、ニート」
テクテク
少年「リード、いらなかったかな」ジャラジャラ
少年「よく考えたらニート、犬みたいにどっか行ったりしないもんね」
ニート「でもニートの放し飼いは禁止されているから、必要だろうな」
少年「そっか……」ジャラジャラ
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:36:10.54 ID:9BMi3k610
父「どんな風に?」
母「ちゃんと宿題も済ませてるし、食器洗ったりお風呂洗ったりもしてくれて」
母「何か欲しいものでもあるのかと思ったけど、『お母さんもお父さんも仕事忙しいから』って……」
父「そうか……成長したなぁ少年も」
母「ええ、これで安心してバリバリ働けるわ」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:37:14.14 ID:9BMi3k610
少年「ちょっと悪いな……」
ニート「本当は全部こなしたいけど、あんまりやりすぎても疑われるしな」
少年「にしても、ニートって何でもできるんだね!」
少年「料理もできる、お洗濯もお掃除もぱぱっとできちゃうし」
ニート「裏を返せば、それしかできないんだがな」
ニート「……おやすみ」
少年「おやすみ」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:37:55.94 ID:9BMi3k610
少年「お、お母さん! それなら俺買い物行っておくよ!」
母「あらそう? じゃあお願いしようかな」
母(父さんと私は会社で昼も夜も済ませちゃうから、減るとしたら少年のご飯の分と朝食……それだって買ってきた惣菜で済ませることも多いのに)
母(食べ盛りとはいえ、こんなに減るもんかしら?)
少年「……やっぱり、怪しまれてるかなぁ」
ニート「それなら、俺も外で食べてくるか?」
少年「でもニートお金ないじゃん、どうやって食べるの?」
ニート「……ゴミ箱に食べられるものがあるんだよ」
ニート「それか森だな……木の実とか、うん」
少年「……大丈夫だよ、ご飯の心配はしないで。俺が飼ってるんだし」
少年「そうだ、一緒に買い物行こう! 俺のご飯はニートが作ってくれるんだし、ニートが買い物した方がいいでしょ?」
ニート「でもニートは店ん中入れないぞ」
少年「あ」
ニート「買い物メモ、作っておくからその通り買ってくれればいい」
ニート「明日はチラシチェックだな」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:38:54.82 ID:9BMi3k610
少年「うん、行ってらっしゃい!」
少年「……ニート! お母さんでかけたよ!」
パラパラ
ニート「……ここのスーパー行けば、ひき肉と卵が安いな」カリカリ
少年「すごいね、ドラマに出てくるおばさんみたい」
ニート「そりゃどうも」カリカリ
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:39:32.42 ID:9BMi3k610
テクテク
少年「暑いねー」
ニート「暑いな」
少年「俺だけじゃなくてニートも帽子被ればいいのに。お父さんの借りて」
少年「それに、髪の毛長いから暑いんだよ! 今度切ろう!」
ニート「確かにな……ニートになってから切ってなかったわ」
ガヤガヤ イラッシャイマセー
少年「じゃあちょっと待っててね」
ニート「行ってらっしゃい」
ニート「……ふぅ、日陰いるか」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:40:04.76 ID:9BMi3k610
主婦1「ねえ、あれ飼いニートじゃない?」
主婦2「あらほんと。首輪してるわ」
ニート(……俺のことか)
主婦1「今時あんな若いニートいたのねー」
主婦2「ほんと、今は親が頑張るから若いニート少ないのにね」
主婦1「そうそう、ニートなんておじさんと不細工ばっかりでいやよねぇー」
ニート「……」
主婦1「かわいそうねぇ、よっぽど家族に恵まれてなかったのかしら」
主婦2「親が一言、『うちの子は勉強してます!』とか言えば済むのにねぇ」
主婦1「そうそう周りが一言添えるだけでニートじゃなくなるのよね、おかしな制度だけど」
主婦2「そういえば今度の昼ドラ、それを逆手に取って浮気した夫をニートに仕立てる主婦の話なんだって」
ニート「違うとこ行こう……」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:40:37.54 ID:9BMi3k610
ニート「こっちこっち」
ニート「袋持つ」
少年「ありがと」
テクテク
少年「パピコ買ったんだ、片方あげる」
ニート「どうも」チューチュー
少年「おいしい」チューチュー
少年「……ニートはさ、どうしてニートになったの?」
ニート「……なりたくはなかったけど、させられたというか」
ニート「まあ追い追い話すよ」
少年「そっか……じゃあ待ってる」
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:41:08.86 ID:9BMi3k610
少年「ただいまー」
ニート「とりあえず、冷凍食品しまうか」
少年「はーい。終わったらご飯作ってね!」
ニート「了解」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:42:22.90 ID:9BMi3k610
少年「うん! 俺サッカーボールとか欲しいな」
友達「屋根の壊れてるとこ、木の枝で塞いだ方がいいよね」
同級生「できればビニールシートとかあったらいいね」
少年「じゃあそれぞれいい感じのやつ探そう! ニートも探してね!」
ニート「分かった」
男子「それじゃ解散!」
40:厨三病患者 ◆kikan//0j2 :2012/08/06(月) 22:42:53.57 ID:XqbUYVky0
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:43:16.49 ID:9BMi3k610
ニート「はあ……暑い。子供は元気でいいな」
ニート「にしてもこの公園、本当に広いな……整備された遊歩道や遊具グランド抜けたら、こんな林があるとは」
ニート「……ん?」
親父「……ハァハァ」
ニート「……」
ニート「これだけ鬱蒼としてれば、不審者もいるだろうな。あいつも野生のニートか?」
親父「ハァハァ……子供子供……」シコシコ
ニート「」
ニート「完全に変質者だ。ここで遊ぶのは危ないな」
少年「あ、ニート! いいのあった?」
ニート「変な男がいる。危ないから違う場所で遊んだ方がいい」
少年「変な男? 何それ?」
ニート「とにかくみんな集めて」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:44:04.62 ID:9BMi3k610
友達「……トイレは、あっち……」
親父「案内してよ、一緒に行こうよ……」ハァハァ
友達「え、でも……」
男子「友達! どうだ何かいいのあった?」
友達「男子くん……!」
親父「ま、また子供が……ウッ」
男子「……知り合い?」
友達「ううん、知らない人……あっ!」ガシッ
親父「友達くんって言うんだね、どこ行くの? トイレに行こうよ、早く……そこの君も……」
友達「や、やだ離してください……!」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:44:48.34 ID:9BMi3k610
親父「また子供……っ!」
ニート「……あいつだ」
親父「くそっ、大人がついてんのかよ」ダッ
友達「……」ヘナヘナ
男子「友達! 大丈夫か?」
少年「大丈夫? 何もされなかった?」
同級生「学校に通報した方がいいね。とりあえず早く開けたところに行こう」
同級生「あの親父、ニートのこと保護者か何かと勘違いしたみたいだね」
友達「あ、ありがとう……怖かったよ……」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:45:52.55 ID:9BMi3k610
少年「ニートがいてくれてよかった」
ニート「……」
少年「いなかったら、俺たち今頃どうなってたんだろ……」
少年「きっと誘拐されて、殺されてたかも……ミノシロキンとか要求されてたのかな?」
ニート(たぶん違う)
少年「まさか毎日遊んでる公園で、あんな変なおじさんに会うなんて思わなかった」
少年「大丈夫かな、明日から……あの林に行かなきゃ平気かな?」
ニート「いつもいるところは大通りに面してるし、大丈夫じゃないか?」
ニート「他の子も大勢遊んでるし」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:47:58.22 ID:9BMi3k610
ミンミンミン
男子「あ、ボール木に引っ掛かった」
少年「ニート、取れる?」
ニート「いやあれは無理だ」
友達「じゃあさ、ニートが誰かを肩車すればいいんじゃない?」
男子「じゃあ俺! 一番背ぇ高いしひっかけたの俺だし!」
同級生「肩車してもらいたいだけじゃん、子供だなぁ」
ニート「肩車できるかな……よっ、と」
男子「うっわ高ぇ! すげー!」
少年「早くボール取って!」
男子「分かってるって」ヒョイ
ニート「ふう……」
少年「ほら続きしようよ、男子パス!」
同級生「……僕、宿題するから帰る」
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:49:11.21 ID:9BMi3k610
同級生「だってもう夏休みも半分過ぎたんだよ?」
男子「ぐ……そう言われると俺も……」
少年「でも俺は大丈夫! ちゃんとやってるし、ニートに教えてもらってるし!」
友達「えっずるい!」
男子「ずるい! ねえニート俺にも教えてよ宿題! 算数できないんだよ!」
少年「じゃあ明日さ、うちでみんなで宿題しようよ」
同級生「いいね、それ」
少年「決定! 明日の十時にうち集合ね! だから今日は同級生もサッカーしようよ!」
ニート(俺四人分教えるのかよ)
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:49:44.41 ID:9BMi3k610
同級生「じゃあ明日よろしくね、ニートも」
少年「うん!」
少年「いいよねニート? だってニートすらすら解けるもん」
ニート「まあ小学生の宿題だからな」
ニート「でも絵は描けない」
少年「大丈夫、絵は明日はやらないよ」
テクテク
ニート(……宿題にサッカー、水浴び。そんな夏休みが俺にもあったなぁ)
ニート(今じゃただの思い出だけど、まさかまたこんな夏が来るなんて)
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:50:43.22 ID:8dnGZt480
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:50:50.01 ID:9BMi3k610
ニート「おやすみ」
ニート「……zzz」
子ニート『お母さんただいま!』
ニート母『おかえり、今日も元気に遊んできた?』
子ニート『うん、兄ちゃんたちと友達とサッカーした!』
子ニート『……お母さん、体大丈夫?』
ニート母『うん、今は……ゲホゲホ』
ニート母『ごめんね、一緒に遊んであげられなくて……』
子ニート『そんなことないよ……元気になってくれればそれでいい』
ニート母『ありがとう……ゲホゲホ』
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:52:09.21 ID:9BMi3k610
ニート「っ……」ガバ
ニート「……夢か」
少年「どうしたの? なんか悲しそうな顔してたけど」
ニート「何でもない、みんなはもう来るか?」
少年「うん、そろそろ」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:53:01.56 ID:G3ODakGk0
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:53:27.88 ID:pHy7NFvjO
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:54:07.20 ID:9BMi3k610
男子「ニート、ここどうやんの?」
ニート「ここは三角形の公式で……」
同級生「ニート、本当に使えるね」
友達「頭いいんだね」
少年「すごいだろ? 俺もう宿題終わるもん!」
少年「あ、そうだこの作文の宿題も手伝ってよ!」
ニート「……作文?」
少年「うん、身近な人から話を聞いてそれをまとめるってやつ」
少年「ニートの話聞かせて? それ作文にするんだ」
ニート「……」
ニート「それは、もっと違う人のを聞いた方がいい」
友達「少年、作文にしたらニート飼ってるってばれちゃうよ?」
少年「あ、そっか」
ニート「……」
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:54:32.70 ID:EEWsh6Cn0
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:54:52.79 ID:9BMi3k610
友達「それじゃまたね! 今日はありがとうニート!」
ニート「……」フリフリ
少年「ばいばーい!」
少年「あ、こうこんな時間……急いでお風呂入ろう!」
カポーン
少年「背中洗いっこしようよ!」
ニート「分かった」ゴシゴシ
少年「くすぐったいよー……ねぇ、作文の話なんだけどさ」
少年「作文とか関係なしに……ニートの話聞きたいんだ」
ニート「……」ゴシゴシ
少年「話してくれるの待ってるって言ったけど……」
ニート「いいよ」ゴシゴシ
ニート「長くなると思うから、夜にな」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:55:03.40 ID:G3ODakGk0
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:56:00.77 ID:9BMi3k610
少年「おやすみー」
少年「……」
ニート「親、寝たか?」
少年「うん」
ニート「……俺は三人兄弟で、母親が病弱だったんだ」
子ニート『お母さん、また入院するの……?』
ニート父『ああ、でも心配ない。大丈夫だよ』
ニート母『すぐ帰ってくるから……もう寝なさい、おやすみ』
ニート兄1『おやすみ……寝るぞ』
ニート兄2『うん……子ニート、行こう』
ニート母『ごめんなさい、また入院費が……』
ニート父『心配いらない、ちゃんと俺が稼ぐから』
ニート父『ただ、子供たちには不便な思いさせるけど……』
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:56:30.05 ID:9BMi3k610
ニート兄1『子ニートはほんと料理上手だな、すごいよ』モグモグ
ニート父『ああ、助かるよ……』
ニート兄2『料理だけじゃなくて、掃除も洗濯もできるしな!』
子ニート『えへへ……』テレテレ
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:57:25.99 ID:9BMi3k610
ニート兄1『家計が苦しいのは分かってる。けどどうしても……』
ニート父『……分かった、行きなさい。母さんには話しておくから』
子ニート『……兄ちゃん、遠くに行っちゃうの?』
ニート兄1『うん、大学行っていい仕事に就いて、いっぱいお金稼いでくるから』
ニート兄1『それで母さんの手術代も出して、みんなで元気に暮らそう……』
74: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/08/06(月) 22:57:49.51 ID:Ehm17VD7O
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:59:02.58 ID:9BMi3k610
子ニート『すごい! 90点以上ばっかり!』
ニート父『ニート兄1も頭良かったけど……お前もすごいなぁ』
ニート父『お前も、大学はどこに行くんだ?』
ニート兄2『……いや、俺は行かない』フイ
子ニート『兄ちゃん……?』テテテ
子ニート『兄ちゃん、本当に大学行かないの?』
ニート兄2『ああ、兄貴ほど頭良くないし、母さんの病気も悪化してるし……』
ニート兄2『俺は家に残って、お前の面倒見たり家のことしたりするからさ!』
子ニート『……』
子ニート『大丈夫だよ、家には俺が残るから』
ニート兄2『え?』
子ニート『ほら、俺が一番家事できるし、それに俺、兄ちゃんたちと違って勉強嫌いだし……』
子ニート『だから兄ちゃんは、俺の分も大学行ってよ!』
ニート兄2『……いいのか、本当に……』
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 22:59:54.39 ID:9BMi3k610
子ニート『……』ペラ
『医者になるためのガイドブック ~本気で医者になりたい君のために~』
ビリビリ グシャッ
子ニート『……これでいいんだ、兄ちゃんたちの方が頭いいんだから……』
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:00:40.59 ID:UhR2hM060
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:01:04.79 ID:9BMi3k610
チーン パンパン
ニート『……母さん、今日も頑張るよ。そっちから見ててね』
ニート『お供え物交換しようっと』
ニート『今日は父さんが、大切な人連れてくるって言ってたし』
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:01:36.36 ID:9BMi3k610
ニート『そっか、分かった』
ニート義母『……』
ニート義母(息子が二人自立したって言うから狙ってみたら……もう一人いたなんて)チッ
ニート『ニート義母さん、掃除は俺がやりますよ』
ニート義母『あら、親しくお義母さんって呼んでくれていいのに』
ニート義母『じゃあお願いしようかしら、私買い物行ってくるわ』
ニート『……』
ニート『何だかなじめないんだよなぁ』
ニート(俺がずっと家にいるつもりでいたから、家事は全部できちゃうし)
ニート(ニート義母さん、料理あんまり上手じゃないし掃除洗濯もできないんだよなぁ)
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:02:14.28 ID:9BMi3k610
ニート『俺は……ずっと家にいるつもりで……』
ニート『今更進学もできないし、家事やってくつもりだったから就職も考えてなかったし』
ニート義母『でも私がいるでしょ? だから好きなことしていいのよ?』
ニート義母『病弱だったお母さんも亡くなって、晴れて自由じゃない』
ニート『っ、そんな言い方しないでください!』
ニート『……俺は、この家を守ります。そういう約束ですから……』
ニート義母『チッ』
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:02:50.57 ID:9BMi3k610
バタン ドタドタ
警察『捕まえろ、ニートだ!』
ニート『え、えっ?』
警察『君のお義母さんからタレコミがあってな、義理の息子がニートだって』
ニート義母『ええ、だって専業主婦がいるのに家事手伝いは必要ないでしょ?』
ニート義母『父さんや兄弟は庇うでしょうから、いないうちに更生施設に連れて行ってください』
ニート『そんな……待ってくれ、これは!』
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:03:20.84 ID:9BMi3k610
役人『今、職業安定所も混み合っててねー、しばらく自宅で待機ってことでいいかな』
役人『はいじゃあ帰ってー、あこれニート証明書』
ニート『……』
ニート『帰ってもニート義母さんがいる。また追い返されるのがオチだ』
ニート『それに一家にニートがいるとなれば……兄さんたちの仕事にも支障が……』
ニート『……迷惑かけるだけなら、もう戻れない』
ニート『死ぬか? どうせ死ぬなら、しばらく浮浪してもいいか……』
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:03:56.96 ID:9BMi3k610
少年「……ひどい、ひどいよそんなの!」
ニート「そんなもんだよ、その気になれば誰でも簡単にニートにできる」
ニート「だから……どうした?」
少年「……っく、ひぐ……」メソメソ
ニート「少年が泣くことじゃないだろ」
少年「うん……でも、勝手に……」
少年「ねえニート、俺はずっとニートと一緒にいるよ」
ニート「……気持ちだけでも嬉しいよ」
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:06:31.04 ID:9BMi3k610
主婦2「あらそうなの? でもあそこの奥さん、ペットは飼わないって言ってなかった?」
主婦1「でも少年君、よく市営の公園で飼いニートの鎖引いて遊んでるわよ」
主婦2「市営の公園って、あの広い敷地の公園よね? じゃあ今度見てみようかしら」
少年「あれ、同級生?」
同級生「やあ少年くん。ニートも一緒だね」
少年「他のみんなは? 一人で遊んでるの?」
同級生「ううん、ちょっと逃げてきた。家から」
同級生「この秘密基地さ、一年前にみんなで作ったんだよね。そのときのこと覚えてる?」
少年「うん、クラスの男みんなで作ったよね。今は俺たちしか使ってないけど」
少年「確か、家出したくなったらここに来い! とか言ってたね」
同級生「そう。んで僕ちょうど家出したくなったの」
同級生「……少年くんはいいな、ニートをペットにできて」
同級生「僕も、一緒に遊んでくれるペットがほしいな」
少年「……」
同級生「じゃあ僕帰る。気が晴れたから」
少年「あっ……」
ニート「……」
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:07:10.19 ID:9DgvC7Br0
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:07:32.73 ID:ZoSUxl9R0
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:09:09.74 ID:9BMi3k610
母「いやに計画的で無駄のない買い物してきたと思ったら、また無駄なく食材使ってるし」
母「いくらなんでも、少年一人でこんな家庭的な使い方できるはずがないわ」
母「誰かにお世話になってるのかしら……それにやっぱり、一人分の減り方じゃない」
ニート「……暑い」
少年「押し入れの中暑い? 一緒にベッドで寝ようか?」
ニート「いや子供用だからなそれ……床で寝させてくれ」
少年「うん、おやすみ」
ニート「おやすみ」
母「……今、少年の部屋で話し声しなかった?」
父「そりゃ少年がいるんだから」
母「じゃなくて、会話みたいな……それに一人じゃ話さないでしょ、電話もないし」
母「まさか……犬や猫でも拾ったんじゃ」
父「ああ、最近食材が減ってるって言ってたっけ」
母「ちょっと見てくるわ」
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:09:44.14 ID:MLMGHGwu0
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:10:03.58 ID:9BMi3k610
ニート「……涼しい」
母「少年? 開けるわよ?」ガチャ
ニート「……!」
母「え……」
ニート(まずい、隠れなければ……)
母「き、きゃああああ!」
少年「っ何なに?」ガバ
父「どうした!」
母「ひ、人が……人がいる!」
少年「ニート?」
ニート「っ」ダッ
父「あ、おい待て! ……窓から逃げられた」
父「警察に電話しろ! 少年無事か? 何もされてないか?」
99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:10:24.44 ID:G3ODakGk0
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:10:45.17 ID:9BMi3k610
ニート「……追いつかれるのも時間の問題か」
少年『確か、家出したくなったらここに来い! とか言ってたね』
ニート「……」
ガサガサ
ニート「……ふう」
ニート「秘密基地……屋根があるだけ森よりましだな」
ニート(どうせ、もう逃げきれないんだ……)
ニート「捕まったら保健所行きかな。いいか、いつ死んでもいいと思って始めた生活だ……」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:11:33.67 ID:9BMi3k610
ニート「!」
ニート「……こんな夜中に出歩くな」
同級生「いいの、家出したくなったんだから」
同級生「……ここさ、僕がしょっちゅう家出してくるもんだから、みんな来なくなったんだよね」
同級生「作ったときは十人も二十人もいたのに……違う秘密基地作ってそっち行っちゃった」
同級生「でも、あの三人だけは、それからもずっとここで遊んでくれるんだ」
ニート「……」
同級生「優しいよね、三人とも。大好きだよ僕」
同級生「だから何って話だよね……あのさ、上手く言えないんだけどさ」
同級生「……行かないでよ。死んでもいいとか、言わないで」
ニート「……お前も優しいな」
ニート「できるだけやってみるよ、今度は」
ニート「ただもう、みんなには会えないだろうから……よろしく伝えてくれ」バッ
同級生「……うん」
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:12:39.05 ID:9BMi3k610
父「これで安心だな」
母「全く、野生のニート捕まえて部屋で飼ってたなんてどうかしてるわ!」
母「二度とやらないでよ! そして誰にも言わないでちょうだい!」
少年「……」
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:13:25.74 ID:YMZH8gpX0
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:13:31.12 ID:KDkOvX+C0
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:14:55.93 ID:9BMi3k610
友達「見つかったら駄目って分かってたけど、こんな無理やりなんて」
同級生「でも、変に庇うようなこと言わないほうがいいと思う」
同級生「ニートが僕たちと遊んでたこと、誰にも言ってないってのはそういうことだろうし」
少年「……俺がいけないんだ。俺がちゃんと隠してなかったから……」
同級生「でも、ニートは少年く●に拾われてよかったと思ってるんじゃない?」
少年「ほんと?」
同級生「知らないけど、そう思ってた方が幸せじゃん……」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:15:35.25 ID:9BMi3k610
ニート「はい」
役人「じゃあ君に合う職業を見つけようか。すぐに」
ニート「……え、でも職業安定所は混み合ってるんじゃ」
役人「ああ、それは質の悪い役所がそう言って仕事を減らしてるだけだよ」
役人「悪いところに当たったんだね。同じ役人として申し訳ない」
ニート「……」
ニート「俺に合う仕事……」
役人「とりあえずペーパーテストをしてみようか」
役人「成績次第なら公務員も目指せるだろう、まだ若いからな」
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:17:29.08 ID:9BMi3k610
主婦1「聞いた? 市営の公園に管理所ができたって話」
主婦2「聞いたわよ、あそこ市営って言っときながら全然管理されてなかったしね」
主婦1「不審者情報も多いし、子供もたくさん遊んでる割に危険だったものねぇ」
主婦2「これで安心ね。どうやら放置されてた噴水や林も整備されるみたいよお」
少年「……」
男子「懐かしいなぁ、この公園。小学生のころ、秘密基地作ってたよな」
友達「うん、でも確かにちょっと危ないね。管理所できて良かったよ」
同級生「噴水って、跡地じゃなかったんだね」
少年「うん……思い出すなぁ、噴水も林も秘密基地も、全部……」
主婦1「ああここよこの公園! 整備されれば街のシンボルになるわね!」
主婦2「ええ、市もそれを目指してるらしくてね。わざわざ市の職員を管理人にするんですって」
主婦1「あらすごい力の入れようじゃない! 楽しみだわ」
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:18:09.78 ID:9BMi3k610
男子「ああ、何となく秘密基地に似てるよな見た目!」
少年「俺たちの基地をモデルに作ってたりして」
パッ
同級生「あ、電気ついた。もう管理人がいるんだ」
ガタガタ バタン
「よし、初めての見回り行くか」
少年「……え?」
男子「おい、あれ……」
友達「……そんな、本当に……?」
同級生「でも、間違いようはないんじゃない……」
少年「……ニート!」
ニート「……五年振りだな、元気してたか?」
ニート「もうニートじゃないんだ、ここの管理人になった……またよろしくな」
おわり。
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:19:12.86 ID:/+UpLt2B0
面白かった
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:21:04.45 ID:9BMi3k610
男の子に首輪つけて飼われたい。
127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:22:09.78 ID:YMZH8gpX0
>>1乙
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:25:21.42 ID:9BMi3k610
少し書き貯めしますので残ってたら書きます。
150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:38:47.56 ID:9BMi3k610
157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:46:07.77 ID:9BMi3k610
青年「ありがと、父さん」
父「何、いいんだよ」
父「それでまた、泳げるようになるんだろう?」
青年「……泳げるには泳げるけど、以前みたいに速くは無理だって」
父「リハビリすればいいだろう、期待してるよ」
青年「……うん」
162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:50:40.45 ID:9BMi3k610
青年「はい……やっぱり無理みたいです。もう水泳で記録は……」
コーチ「……そうか、心苦しいが、それじゃもう部活に籍は置けない」
コーチ「スポーツ推薦で入学したことも鑑みると……」
青年「承知してます、いままでありがとうございました」
青年「……退学ってどうやればいいんだろう」ヒョッコヒョッコ
青年「やっぱり松葉杖って歩きにくいな」ヒョッコヒョッコ
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:54:37.07 ID:9BMi3k610
青年「ごめんなさい、学費も出してもらってたのに……」
青年「でも俺、水泳がないと大学にいられなくて……」
父「……何、いいんだ」
父「これからどうするんだね」
青年「……一応成人してるし、怪我の具合見てから決めるつもり」
父「……」
169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/06(月) 23:57:43.74 ID:9BMi3k610
青年「とりあえず早く、松葉杖なしで歩けるくらいにはならなきゃ……zzz」
ガタン バタンバタン
青年「……?」
ゴゾゴゾ バンッ
警察「取り押さえろ! ニートだ!」
青年「へ、うわっ……」
青年(何だこれ、前が見えない……)バタバタ
171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:01:17.78 ID:MfEJGsuJ0
役人「えーと、怪我の療養期間中……んで高卒か」
役人「こんな条件じゃ雇い先なんか見つからんよ」
役人「ということはつまり……市場への放出しかないな」
青年「市場って……ペットショップってことですか?」
役人「まあそういう俗称もあるな」
役人「言っておくが、犬猫と一緒じゃないぞ! そこで雇い主を見つける施設だ」
青年「でも犬や猫と同じ店で展示されるんですよね! そんな……俺は……」
役人「大丈夫、君若いからすぐ貰い手が見つかるよ」
所長「いやお疲れ様、うまいこと誘導しましたね」
役人「ええ、言われた通りに」
所長「これで依頼主の要望は通せた。臨時収入で今夜はぱーっと飲みますか!」
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:06:13.28 ID:MfEJGsuJ0
子供「あーニートだー!」
子供「こっち向いてー!」
女子「見て、あのニートちょっとかっこよくない?」
女子「ほんとだー珍しいね若いニートなんて」
女子「あーあ、私もお金あったらハムスターじゃなくてニート飼ったのにな」
青年(やっぱり見世物じゃないか……こんなの嫌だ……)
男「……青年?」
男「お前、青年じゃないか! どうしたんだよこんなとこで!」
青年「むぐ……!」
青年(まさか……中学時代同じ水泳部だった男?)
男「まさかお前……ニートなのか?」
男「すみません、彼を見せてほしいんですが」
店員「はい、少々お待ちください」
175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:09:28.54 ID:MfEJGsuJ0
青年「男、お前こんなところで何してるんだよ!」
男「それはこっちのセリフだ……お前、大学生じゃないのか」
青年「……こないだ退学した。この怪我のせいで」
青年「トラックに轢かれたんだよ」
男「なるほど、それで……水泳続けられなくて全部やめたってわけか」
青年「……お前は?」
男「俺か? 俺は高校出てから、大学行きつつ親父の会社の手伝いしてんだ」
男「んで、社会貢献の一環でニートを雇うことになったんだけど……ちょうどいい、お前うちで働けよ」
青年「ほ、ほんとに? いいのか?」
男「ああ、昔のよしみだ」
青年「ありがとう、助かるよ」
青年「こんな動物同然の環境から逃げられるなら……」
男「……」ニヤリ
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:12:31.11 ID:MfEJGsuJ0
青年「首輪と……手錠?」
男「ああ、頑丈なくらいじゃないとな」
青年「……俺、雇ってくれるんだよな?」
男「でも一応、ニート上がりだし……その怪我もしばらく治らないだろ?」
男「頼むよ、体裁ってもんがあるんだ」
青年「う、うん……」
男「とりあえずここがお前の部屋な。狭いけど我慢してくれ」
青年「そんな、十分だよ。ペットショップの檻にくらべれば」
男「そうか、それならよかった」
男「じゃあ飯持ってくるから」パタン
男「……」ピッピッ
男「あ、父さん? 予定通り青年を買ってきた」
男「うん、叔父さんにもよろしく言っといて。所長の叔父さんのおかげだって」ピッ
183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:15:48.54 ID:MfEJGsuJ0
男「はいご飯」
青年「ありがと……あの、この手錠」
男「悪い、鍵忘れちゃった。そのまま食べてくれ」
青年「お、おう……」カチャカチャ
男「思い出すなぁ、中学時代の水泳部」
男「お前いっつもトップだったよな」
青年「まあな……お前も部のエース組だったよな、しかも部長」
男「でもお前には適わなかったよ、一度も」
男「それでお前はスポーツ推薦で強豪校に行った……と。それからは付き合いもないな」
青年「お前は県内一の進学校……まさしく文武両道だったな」
青年「……まさかこんな形で会うなんて」
男「飼い主と飼いニートな」
青年「……っ」
男「ゆっくり食べてよ。じゃあな」
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:18:55.43 ID:MfEJGsuJ0
青年「……」
男「やっぱり見てたか」
青年「……ああ」
男「本当だったら、今頃お前もあそこにいるんだもんな」
男「間違いなく注目選手、だろ?」
青年「……そう思う、うぬぼれてるけど」
青年「でももう、二度とそう呼ばれることはないんだな……」
男「ま、捨てる神あれば拾う神ありって言うじゃん」
男「新しい世界で生きていけばいいんだよ」
青年「そっか……ありがとな」
男「ああ、新しい世界で……」
188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:21:25.04 ID:MfEJGsuJ0
青年「男、この恰好でうろつくのはちょっと……」
男「でもニートの放し飼いは禁止なんだって」
青年「俺はニートじゃないんだ、何かの手違いで」
男「でも、ペットショップで売られてたのは確かだしな……頼むよ、体裁で」
青年「……」
社員1「おっ男くんおはよう! 新しくニート飼ったの?」
男「はい、この間」
社員2「へぇこりゃまた若いニートだねー珍しい」
社員1「今じゃニートはおっさんばっか。若い人は親が庇っちゃうからなぁ」
男「あはは……そうだ、歳もお二人と同じくらいですし、今度一緒に遊びましょうか」
社員1「おっいいねぇそれ、楽しみにしてるよ!」
青年「……おい、男」
男「あ、俺大学の時間だ。ごめんな青年、また今度散歩するか」
男「それとも、一緒に俺の大学行くか?」
189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:24:03.10 ID:uGMk5UpQ0
190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:24:54.54 ID:MfEJGsuJ0
青年「ずっと部屋に閉じ込められて、出歩くときも鎖に繋がれて……」
青年「これじゃまるで本当のペットだ」
男「青年? いるか?」
青年「……いる!」
ガチャ
社員1「お、いたいたー青年くん!」
青年「……こないだの」
社員1「覚えてくれてるんだ? いい子だねー」
青年「あ、あの……男?」
男「社員のみなさんとのスキンシップもしておかないとさ、じゃあまた何人か来ると思うから」ガチャ
青年「……」
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:27:50.23 ID:MejBiYsO0
195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:29:20.01 ID:MfEJGsuJ0
青年「……これ、犬用の器」
男「悪いな、この前の社員さんたちが、ニートにこんないい生活させるのはおかしいって」
男「確かに社宅と同じ水準じゃ不満も出るからな」
青年「……っ」
男「とりあえずそれで食べてくれ」
青年「男、お前本当に……」
男「……」
男(勘付いてきたな、さすがに……そろそろか)
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:32:09.35 ID:MfEJGsuJ0
青年「……え?」
男「水泳辞めてから行ってないだろ? 遊び感覚でいいから、な?」
青年「……プールでも首輪はしたままか」
男「ああ、ニートの放し飼いは……」
青年「なあ、お前いつまで俺をニート扱いするんだ?」
青年「デスクワークならいくらでもやる、足だってリハビリすれば歩けるようには……」
男「……お前こそ、いつまで勘違いしてるんだ?」
青年「へ?」
男「お前はこの先ずーっと、ニートのままなんだよ!」ドンッ
ザバン
198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:34:46.83 ID:MfEJGsuJ0
男「あはは、水泳部のエースがプールで溺れてるよ!」
男「惨めなもんだな、半年前までは期待の若手選手だって騒がれてた奴が」
青年「がふ、っぐ……」
男「トラックに轢かれたんだっけ? かわいそうだな、自分じゃどうしようもない不運に恵まれて」
男「……俺も同じだよ、お前のせいで」
青年「俺の、せい……?」
男「中学時代、俺はどうしてもお前に勝てなかった。お前の倍は練習したのに、どうしても」
男「そのせいで推薦枠は取れない、他校だったら余裕でトップなのにいつも二番手扱い」
男「俺だって、水泳に人生かけたかった……お前がそれを奪ったんだ」
199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:38:50.45 ID:MfEJGsuJ0
男「まあそうなるだろうな。でもそれくらい恨んでた」
男「そんなお前が、選手生命の危機……聞いたときはすぐには信じられなかったよ」
青年「……」
男「あっという間にお前は転落、そしてニート。この機会を逃すわけにはいかない」
男「父さんと叔父さんに頼んで、お前を飼えるように手配した……あの時お前がすぐにペットショップに送られたのは、所長の叔父さんにそう頼んだからだよ」
青年「な……っ!」
男「考えてみろよ、ペットショップに陳列なんて人権無視したことが頻繁に行われるわけない」
男「ああいうところに並ぶ連中は、どうしようもないクズだって認定された奴だけだ」
男「ちょっと足引きずってるだけで、すぐに売られるわけないだろ」
青年「じゃあお前、最初から仕組んで……」
男「最初からっていうか……まあペットショップで偶然見つけたっていうのは演技だったけど」
男「俺が関わったのはお前がニートになってから……お前がニートになったのは俺は関係ねぇよ」
青年「嘘だ! だって俺は無理やり……」
男「そうそう、叔父さんがこんな音声手に入れたって言ってたな」ピッ
201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:40:51.46 ID:ocUccnqq0
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:45:17.79 ID:MfEJGsuJ0
青年「!」
警察『それでニート告発ですか……よろしいんですか?』
父『私は息子を水泳選手にするためだけに人生を割いてきたんだ……その夢が叶わないなら……』
父『一体、何のためにわざわざ離婚した妻から親権を勝ち取ったと思ってるんだ!』
父『このまま穀潰しになられるくらいなら……連れて行ってください。寝てる間にでも』
警察『分かりました。では今日の夜お伺いします』ププッ ツー
青年「……うそ、だ」
男「聞いただろ? お前が父親に捨てられる瞬間を」
青年「嘘だ、ねつ造だ、そうだろ? なあ……」
男「残念だけど本当だよ。
男「知ってるだろ? 親族がニートじゃないと言えばニートにならない。その逆だよこれは。
男「かわいそうだなぁお前。でも安心しろよ、俺は泳げないお前も好きだから。むしろ泳げない方がいいね」
青年「……」
203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:51:19.02 ID:MfEJGsuJ0
男「残念なことに、ペットショップで買われたニートってのはどいつもこいつも奴隷同然なんだよ」
男「一度ペットショップで売られたら、もう二度と人間には戻れないんだよ……犬猫同然でなぁ」
男「考えてみろよ? まったく知らない環境で奴隷にされるより、知り合いのところの方がいいだろ?」
男「俺はお前を飼ってやった……これって、お前のためにもなるよな」
青年「……」
男「大丈夫、殺したりしないし追い出したりもしない」
男「一生俺の奴隷になれよ」
青年「……はは、それもいいな」
青年「泳げない俺なんて、何の価値もない……それでいいのか?」
男「いいって言ってるだろ。泳げる猫じゃないと嫌だなんて言う飼い主がいるか?」
男「ただ懐いてご機嫌取ってればいいんだよ」
青年「そっか、そういう世界か……」
青年「……俺を、飼ってくれ。二度と捨てないで、役立たずになってもずっと……」
男「あはは、もちろんだよ」
青年「ありがとう、ございます……はは、あはは!」
204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:53:02.98 ID:MfEJGsuJ0
男「従順ですよ。すっかり懐いてくれました」
社員1「じゃあ復讐ってのは終わったんだね?」
男「いや、これからですよ」
男「これからずっと……続くんです。あいつは俺の飼いニートですから」
おわり。
207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:55:40.30 ID:H32ssv7u0
久々に楽しめたわ!!
208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 00:56:05.33 ID:MfEJGsuJ0
210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:02:34.24 ID:MfEJGsuJ0
212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:03:40.02 ID:H32ssv7u0
起きるまで残ってますように
214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:12:25.35 ID:MV7yIk3U0
217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:19:30.64 ID:MfEJGsuJ0
母「公務員試験の勉強をしてます!」
警察「お母さん、前は大学院受験だって言ってましたよね……」
警察「いいです。また通報あったらお伺いしますからね」
母「はあ……」
兄「母さん、また警察?」
母「いいのよ気にしないで? お兄ちゃんはずっと家にいていいんだからね?」
弟「……」
弟(母さんは庇ってるけど……兄貴どう見たってニートじゃんかよ)
219:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:23:05.74 ID:MfEJGsuJ0
弟「……」プイ
兄「弟、今日のご飯はね」
弟「話しかけんな」バタン
兄「……嫌われてるなぁ、俺」
母「いいじゃない、弟は反抗期なのよ。相手にするだけ無駄よあんな子」
母「その点お兄ちゃんは優しいし、いい子だわ」ナデナデ
兄「うん……」
弟「んだよ、母さんは兄貴ばっかり可愛がって……」
弟「兄貴が頭良かったのは大学までだろ……今はただ家にいるだけじゃん」
弟「あー面白くねぇ。早く職業安定所に連れてかれればいいのに」
220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:27:04.18 ID:MfEJGsuJ0
弟「ああ、ニートの兄貴がまだ家にいるんだ」
弟「警察も役立たねぇなぁ、ちょっと母さんが騒げばそれで終わりなんだから」
友「ふーん……じゃあ俺が通報してやろうか?」
友「他の友達にも頼んでさ、一度にたくさん通報来た体にすればいんじゃね?」
222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:33:05.82 ID:MfEJGsuJ0
警察「お母さん、また通報が来まして。しかも何件も」
母「ですからうちの子はニートじゃありません!」
警察「……一度、ニートセンターの職員を派遣させていただきますよ?」
警察「ここまで通報されると、お母さんの証言も怪しいですから」
母「まったく……どうしてお兄ちゃんを皆いじめるのかしら」
兄「……母さん、俺」
母「いいのよ、お兄ちゃんはお母さんがずっと面倒見てあげるから!」
母「だからうちにいて……離れ離れなんて悲しいわ」
兄「……うん」
弟「チッ」
弟「あーあ、また失敗した」
弟「でもニートセンターから偵察が来る……これは進歩だな」
母「……お兄ちゃんばっかりみんなしていじめて……」
母「連れて行かれるなら、弟の方にしてくれたらいいのに……」
223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:38:03.46 ID:MfEJGsuJ0
職員「ニートセンターです。お子さんをお迎えに来ました」
母「遠いところわざわざどうも。こちらです」
職員「一度ニートセンターに来ていただき、書類調査などを行います」
母「ええ、それで疑いが晴れるなら……ここが息子の部屋です」ガチャ
弟「……へ?」
母「さ、どうぞ連れて行ってください」
職員「失礼します。一緒に来てください」
弟「ちょ、何で俺が……おい! 母さん!」
職員「暴れないで……仕方ない、力づくで」バリバリッ
弟「っ」ガクン
母「お願いします」
224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:40:58.72 ID:OPy9v7Gj0
225:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:43:33.15 ID:MfEJGsuJ0
兄「母さん、お使い行ってきたよ」
母「ありがとうお兄ちゃん」
兄「……弟は?」
母「ちょっと用事でねぇ……出かけたの」
兄「……ニートセンターの車、さっき見かけたけど」
母「っ……え? 何のこと?」
兄「……」
226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:48:46.10 ID:MfEJGsuJ0
職員「しかしねぇ、お母さんが君をこちらによこしたんだよ」
職員「君の本当の名前は兄で、ニート認定が嫌だから弟のふりしてるだけじゃないの?」
弟「だから違うって言ってんだろ!」バンッ
職員「……暴力、1つけといて」
部下「あの……職員さん、お客様が」
兄「すみません、私が席を外していたばっかりに」
職員「いえいえ……こちらこそ悪かったよ、弟くん」
職員「じゃあお兄さんの方、また後日こちらに来て」
兄「はい、ご迷惑おかけしました」ペコ
兄「帰ろうか弟……ってもう行っちゃった」タタタ
職員「……母親が息子を取り間違う? ありえないな」
職員「部下、警察への書類に今のこと書いといて」
227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:50:10.06 ID:MV7yIk3U0
228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:53:02.37 ID:MfEJGsuJ0
弟「……」タタッ
兄「弟は足速いなー」タタッ
弟「喋りかけんなよニートが」
兄「あはは……耳が痛いよ」
ガチャ
兄「ただいま」
母「お兄ちゃん! 遅かったじゃないどこ行ってたの?」ギュウ
兄「ちょっと散歩だよ……」
弟「うげっ気色悪い」タタタ
母「もう、私を一人にしないって言ったのに……ひどいじゃない」
兄「うん……それ、俺じゃなくて父さんが言ったんだと思う」
229: 忍法帖【Lv=39,xxxPT】 :2012/08/07(火) 01:53:41.51 ID:nTmUYiFE0
231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:56:53.08 ID:MfEJGsuJ0
弟「俺、母さんに兄貴の代わりにされたんだよ」
弟「くそ、兄貴のせいでひどい目にあった……」
友「……それ、お母さんが一番ひどいんじゃないか?」
友「本当に、お兄さんのこと嫌いなんだな」
232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 01:57:32.10 ID:MfEJGsuJ0
母「どこに?」
兄「ニートセンター……こないだ、弟が俺の代わりに行ったところ」
母「っ!」
母「どうして……どうしてそんなところ行くの……?」
兄「だって俺にお達しが来てたわけだし」
母「いいじゃない行かなくて! 弟が行ったんだから!」
兄「……やっぱり母さんが行かせたんだ」
兄「もうさ、弟のこと巻き込むのやめようよ。俺なら何でも母さんの言うとおりにするから……」
母「いや、いや……行かないで……」
235:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:02:35.38 ID:MfEJGsuJ0
弟「あれ……兄貴いない。とうとう連れてかれたかな」
母「……」
弟「母さん、兄貴は?」
母「……ニートセンターに行ったわよ」
弟「あ、そう」
母「……あんたが、代わりに行けばよかったのに」ボソッ
弟「っ!」
弟「……」ドクドク
237:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:03:35.22 ID:UqDUQWQM0
238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:04:27.50 ID:MfEJGsuJ0
兄「はい、私が高校生、弟が小学生のころです」
兄「それから母は、私に父を重ねるようになって……私は父に似ているんです、顔が」
職員「ちなみに弟君はお母さんに似てると?」
兄「はい」
兄「それからです、母の束縛が始まったのは……一度大学進学で実家を出たのですが、卒業と同時に呼び戻されました」
兄「母は私に、実家にいるよう頼み込んで……私も就職が決まらなかったので、一年という約束で家事手伝いの真似事をはじめました」
職員「でも実際は一年じゃ済んでないですね?」
兄「はい……私自身、そろそろ働かなくてはならないと思っています」
兄「しかし母の精神状態が気がかりで……弟もいますし、家を離れるのがどうしても」
職員「分かりました、お母さんのことも含めて議論します」
職員「相談ならいつでも乗りますよ」
兄「ありがとうございます」
239:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:05:07.80 ID:MfEJGsuJ0
母「お兄ちゃん! おかえり、大丈夫? なんともない?」
兄「何でもないよ……弟は」
母「あんな子どうでもいいじゃない。お腹空いてるでしょ? ご飯食べる?」
兄「……」
240:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:05:43.23 ID:MfEJGsuJ0
兄「弟、入るよ」ガチャ
弟「来るなニート」
兄「そう言わずにさ……ちょっと話しよう」
兄「弟、お前何で兄ちゃんのこと嫌いなんだ?」
弟「分かんねぇのかよ、ニートで寄生虫だからだよ」
弟「それにあんたがいると母さんが……」
弟「……」
兄「そっか、確かにそうだな」
兄「……兄ちゃんな、働こうと思う」
弟「えっ」
兄「あとで母さんにも話す。脱ニートだよ」
弟「……あっそ」
兄「それじゃ、またな。おやすみ」パタン
242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:11:06.28 ID:MfEJGsuJ0
弟「家から通うのかな、それとも大学んときみたいに出るのかな」
弟「母さんと、二人か……zzz」
母『お兄ちゃんは大学で頑張ってるからね、いろいろ送らなきゃ』
弟『お母さん、俺のご飯……』
母『待ってて、お兄ちゃんへの荷物届けに行ってから作るから』
母『ああ、お金も送らなきゃ……』
弟『……俺には、誕生日何も買ってくれなかったのに……』
弟「……」パチ
弟「嫌な夢見た……」
弟「あのころは、母さんと二人っきりだったな……」
243:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:14:57.81 ID:MfEJGsuJ0
兄「行ってらっしゃい」
兄「……母さん、俺も行ってくる」
母「どこに?」
兄「職業安定所」
母「……え?」
兄「俺、働くよ。ちゃんと稼いでくる」
母「……いいじゃない働かなくて! もう離れないでって言ったでしょ!」
兄「でも、このままじゃ駄目だと思うんだ……金だってもうないでしょ? 父さんの保険金も遺産も」
兄「弟だって大学に行くだろうし、俺も食いつぶすだけじゃ……だから、働く」バタン
母「……」
母「いいじゃない、一緒に暮らせればお金なんて……」
母「弟の学費……? そんなことのために働かなくても……」
244:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:17:11.37 ID:MfEJGsuJ0
弟「本当に、働くんだ……兄貴が……」
弟(それはそれで、ちょっと家が静かになるな)
母「……」
弟「母さんただいま」
母「……」ブツブツ
母「あんたの……あんたのせいで……」
弟「……?」
弟「母さん……どうしたの?」
母「あんたのせいでお兄ちゃんがいなくなったじゃない!」ドンッ
弟「っ!」
弟「え……何、言って」
母「あんたの学費のためにって、お兄ちゃん働き始めたのよ!」
母「どうして……何で! 私はどうなるの!」
245:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:17:56.96 ID:MfEJGsuJ0
母「私は、お兄ちゃんさえ……あの人さえいれば……」
母「だから代わりにあんたを送ったのに……のこのこ帰ってきて……」
母「今度はお兄ちゃんをけしかけたのね……あんたが! あんたなんか!」ブンッ
ガンッ
弟「っ、やめてよ母さん! 俺は……」
母「あんたのせいで……あんたさえいなければ……」ブツブツ
弟「……」ドクンドクン
弟「嫌だ……言わないで……」
母「あんたなんか、生まれてこなきゃよかったのに!」ガンッ
弟「っ」ガクン
母「あんたなんか! あんたなんか!」ガンッ ガンッ
ドクドクドク……
246:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:21:01.88 ID:MfEJGsuJ0
母「おかえりお兄ちゃん、ご飯にする?」
兄「うん……?」
兄(何だろ、この嫌な臭い……)
兄「弟は?」
母「え? 誰のこと?」
兄「へ?」
母「変なお兄ちゃん、早くご飯にしましょう」
兄「……母さん、手首に汚れがついてるけど」
兄「それ……洗い残した、血?」
兄「……っ! 弟! 弟どこ!」
バタバタ バタン
兄「!」
兄「嘘……だろ……」
248:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:22:36.63 ID:Uu/mVwr60
251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:24:37.32 ID:d3FXvyXu0
253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:26:48.25 ID:MfEJGsuJ0
弟「ここは……」
兄「弟! よかった気が付いて……」
弟「兄貴……痛っ!」
兄「起きちゃ駄目だ、安静にして……お医者さん呼ぶから」
弟「医者……あっ」ガタガタ
兄「落ち着いて、弟……」ポンポン
弟「母さんが、俺……殺された、ってくらい……」
弟「怖かった……」ガタガタ
兄「うん、ごめんな……守ってやれなくて……」
兄「母さん、今警察にいるんだ。お前もいつか呼ばれると思う」
兄「……こんなになるまでほっといてごめん」
弟「……兄貴」
兄「俺がさ、我慢してれば母さんもいつか元通りになると思ってた」
兄「まさかこんなことになるなんて……」ポロポロ
弟「……」
兄「本当に、弟が生きてて良かった……」ボロボロ
254:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:28:37.39 ID:pzpHJkPtO
255:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:32:40.12 ID:vdhBikiw0
256:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:34:01.08 ID:MfEJGsuJ0
弟「寝てる……けど、手ぇ繋がれたままだ」
弟「心配、してくれてるんだろうな……俺のこと」
弟(……ずっと、兄貴が憎かった。母さんに一人だけ大事にされてる兄貴が)
弟(兄貴さえいなけれな、母さんも俺のこと大事にしてくれるって思ってたけど……)
弟(そうじゃなかった。もっと早く気が付いてれば……)
弟「母さんのこと早く吹っ切れて、兄貴ともっと仲良くしとけばよかったんだ……」
弟「バカだな、俺って。そしたら殺されかけることもなかったのに」
弟「兄貴のことも、傷つけてたのかな……」
257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:37:23.61 ID:qDiJ55blO
ニートだけど
258:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:37:49.43 ID:MV7yIk3U0
259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:38:06.26 ID:MfEJGsuJ0
弟「ありがと……母さんは?」
兄「……刑務所。しばらく出てこれないかも」
弟「そっか……いいよ、兄貴が一緒ならそれで」
兄「弟……」
弟「俺さ、長いこと入院してたから大学ストレートで入れなさそうだし……通院の金もかかるけど」
兄「全然気にしないでいいよ。その分兄ちゃん働くから」
兄「大学卒業のときからやり直した気分で……いや、やり直すことはいっぱいあるか」
弟「俺もいっぱいある……とりあえず帰ろうか」
弟「兄貴……じゃなくて、兄ちゃん……」
兄「!」
兄「あはは……父さんが生きてたころと同じだな」
兄「うんうん……やり直そう、全部これから」
おわり。
260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:38:28.36 ID:UqDUQWQM0
262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:39:47.55 ID:MfEJGsuJ0
長いところお付き合いありがとうございました。
263:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:40:20.28 ID:r0w5jSGD0
ちょっとニートにでもなってくるかな
265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:40:39.53 ID:IsFb70aK0
乙
269:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:40:56.83 ID:d3FXvyXu0
273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:44:41.18 ID:MfEJGsuJ0
個人的には漫画描くと言ってくださった方がいるので非常に楽しみにしてます。
274:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:45:22.12 ID:vdhBikiw0
久しぶりに兄貴に連絡してみるかな
275:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:46:55.53 ID:nph76QlP0
282:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 02:51:47.87 ID:MfEJGsuJ0
295:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 03:40:39.61 ID:nph76QlP0
301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 04:51:53.62 ID:nph76QlP0
310:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/07(火) 08:57:59.43 ID:pjVaS1blO
引用元:少年「やった! 野生のニート捕まえたぞ!」
乙!!!!!!!
返信削除これはいいss
返信削除逸材認定
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